作るだけでOK? 社内Webメディアの効果測定はどこで測るべき?

社内Webメディア(Web社内報)は実際、会社にどのような効果をもたらすのでしょうか。紙の社内報と異なるWebメディアならではのメリットは、定量的なデータを得られること。 ここではWebメディアならではの効果の測り方を、株式会社アマナで社内Webメディアに携わるプロデューサーの乗松裕介に聞きました。

会社への関心度に目を向ける

——社内Webメディアを導入する際、企業が気になるのは、効果はどこで測れるのかという点だと思うのですが。効果測定はどのように捉えたらいいのでしょうか?

乗松:そうですよね。インナーコミュニケーションの効果は測りにくいですし、すぐ効果が出るものでもなく、積み重ねていくものだと思います。ただ、社内Webメディアを導入することで、データを取ることができ、それを活用し、効果へ繋げるということはできると考えています。

社内Webメディアで取れるデータというのは、記事の閲覧数や読了率、メールマガジンの開封率やクリック率などのログデータです。紙の社内報では、どれだけの人がどの記事を読んだかなどは測定できませんが、ログデータが取れるのはWebだからこそです。

数値を追うのが目的ではなく、記事の反応やどのような記事が社員によく読まれているのか、会社への興味関心はどれくらいあるのかなど、データを元に仮説を立てて運用することができます

——そうですね。では具体的にデータを活用するというのはどういうことでしょうか。

乗松:とあるWebメディアを導入した企業では、Web社内報UU(※1)が全社員の80%あるんです。つまり8割の社員が、自分が働いている会社に関心を持っているという仮説が立てられます。
でも、8割の社員が同じレベルで会社に興味があるか、と言われるとそうとは言い切れません。

※1:ユニークユーザーのこと。一定期間内にサイトを訪れた人の人数で、期間内であれば同じユーザーが何度訪問しても1UUになる。

乗松:よく「2:6:2の法則」と言われるのですが、上の2割は、会社の中でリーダーシップをとって、ほかの社員を引っ張っていく人です。その人たちは、会社への愛があって、社内でもインフルエンサーになるくらい発信力があります。

真ん中の6割は、上の2割に引っ張られてついていく人。会社の理念や事業内容には共感しているけれど、行動が伴わない場合が多く、この6割内でも関心度はまちまちでグラデーションのようになっています。下の2割は、会社にあまり関心がない人。この下の2割をあげようというのは難しいのですが、6割の人の意識を社内Webメディアで高めることはできると考えています。

過半数を占める彼らの意識が高まると組織としても強くなり、社内にいい雰囲気をもたらすことができます。社内Webメディアのデータから社員の会社への興味関心を把握し、コンテンツを作って発信しすることで、社員のモチベーションを高められるはずです。

“会社が好き”を増やして、エクスターナルブランディングに繋げる

——ということは、社内Webメディアを通じて、会社のファンを増やすということですか。

乗松:そういうことになります。会社に対しての満足度が高まり、会社を好きになることはとても大切なことなんです。会社が好きなら、社員は周囲の人にも自然と会社のいいところを話をするようになります。すると、社員一人ひとりが接する外部の人に、あの人が働いている会社は、いい会社なんだという印象を与えられます。結果、その企業の評判が上がるのです。

——社員の会社への満足度を上げることが、外へのブランディングにもなるということですね。

乗松:まさにそうです。インナーコミュニケーションは、社内だけでなく、社外にもいい効果を波及できます。会社の経営理念とかビジョン、ナレッジを社内Webメディアで共有し、社員が会社のことをポジティブに捉えらえられると、クライアントや取引企業、消費者にいい印象を与え、社外への競争力につながります。これがまさに、社内Webメディアを導入する意義なのではないでしょうか。

まとめ

配信した記事がどれくらいの社員に読まれているかを定量的なデータで測ることができるのがWeb社内報のメリットですが、大切なのはそのデータをどう活かすかということ。データから課題を洗い出し、社員の帰属意識や満足度を高めていく。結果的に、エクスターナルブランディングにまでつながっていくはずです。

テキスト/小川尚子  デザイン/下出聖子(amana design studios)

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amana XBOARD(アマナクロスボード)は、インナーコミュニケーションを促進する社内報・ナレッジ共有のWebサービスです。人を軸にしたコンテンツ作りで従業員エンゲージメントを深めナレッジを適切にカテゴライズすることで見つけやすいコンテンツ配信が可能です。

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