Instagramでもっともユーザー数が多いのが、ミレニアル世代の女性。彼女たちにはどんな投稿が響くのかを紐解きながら、企業がミレニアル世代に向けて投稿するときに知っておきたいポイントを紹介します。
Instagramは、アカウントだけでなく“ハッシュタグ(#)”をフォローすることもできます。実際、ミレニアル世代はハッシュタグをフォローしている人も多く、Instagramで調べものをするときに、ハッシュタグを使うのが主流です。
ブランドのターゲット層がミレニアル世代なら、ハッシュタグを活用することで、ターゲットにInstagramを見てもらえます。
まず始めやすいのは、すでに存在する人気のハッシュタグに便乗すること。人気のハッシュタグは、たとえば、有意義な朝時間を過ごしたときにつける“#朝活”や、ものを俯瞰から撮影する“#置き画くら部(おきがくらぶ)”、タピオカドリンクを飲んだときにつける“#タピ活”など。これらのハッシュタグは、フォローしている人も多く、ハッシュタグを付けて投稿することで、自社アカウントを知ってもらうきっかけになります。共感が得られる投稿ならば、新規ファン獲得にも繋がるはずです。
ハッシュタグを付ける際に注意したいことは2点あります。
まずは、人気ハッシュタグの意味をしっかりと理解してから投稿すること。見当違いのハッシュタグを付けて投稿してしまうと、フォローしているユーザーが違和感を感じ、共感どころか、フォローをはずされてしまう可能性も。
次に、1投稿におけるハッシュタグの数です。ハッシュタグは30個まで付けられますが、付けすぎはユーザーにあまりいい印象を持たれません。ハッシュタグを付けるなら10個程度にしておきましょう。
流行っているからと手当たりしだいにハッシュタグを付けるのではなく、商品とユーザーの接点を認識してハッシュタグを選ぶようにしましょう。
既存のハッシュタグに便乗する以外には、企業側からオリジナルのハッシュタグを作ってブームを作ることもできます。その場合、ミレニアル世代が真似したくなる新しいハッシュタグを戦略的に考える必要があります。
企業側からユーザーに響くハッシュタグが浸透すると、一般ユーザーによるコンテンツ「UGC(User Generated Contents)」が増えたり、アカウントの活性化に繋がるというメリットがあります。
また作ったハッシュタグがフォロワーに浸透すると、そのハッシュタグに対しての関心が深まり、フォローはずしが少なくなります。Instagramの“いいね!”は、共感ではなくいわばノリに近いので、“いいね!”の数よりもファンがハッシュタグを真似て使ってくれた方がエンゲージメントが高いといえます。Instagramを運営する際は、そこを間違えず、“いいね!”を追いかけすぎないことが大切です。
企業のハッシュタグ、どんな風に活用してる?
企業発信のハッシュタグでは、ユニクロ女子から作り出した「#ユニジョ」というハッシュタグで35万を超える投稿が。ユニクロユーザーにとってはコーディネート見本にもなっています。
このように、既存のハッシュタグを活用する場合も、自社で新しく作る場合も、使いたいハッシュタグは、覚えやすいのか、語呂のいい言葉なのかを判断しながら使用するのがポイントです。
真似をしたくなるハッシュタグ例をピックアップ。ハッシュタグをセレクトする際の参考にしてみて。
【ここがポイント!】
海外のフォロワーを増やしたいときにおすすめ。“自分を愛そう”、“ありのままのあなたがきれい”というメッセージや、人の顔を見せる投稿は、自己肯定感の強い海外の人に好まれる傾向があります。グローバル企業なら、世界を意識したハッシュタグを取り入れるのも1つの手です。
【ここがポイント!】
スニーカーにクローズアップしたハッシュタグで、ひと目で何のハッシュタグなのかイメージできるわかりやすさがポイントです。スニーカー好きというコアなファンに向けているため、フォローはずしをされにくいという強みがあります。足元を写しながら商品を投稿するときにおすすめ。
【ここがポイント!】
UGCの関連性が高いハッシュタグで、おしゃれな壁を背景にした写真に付けられています。壁を使って商品紹介などをするときに使えるハッシュタグです。店舗などに可愛い壁があれば、その壁を背景に商品を撮影して投稿してみたり、ユーザーの投稿写真を自社のアカウントでリポストすれば、ユーザーとのコミュニケーションの場にもなります。
ミレニアル世代の心を掴むなら、ハッシュタグを活用すると多くの人に届けやすくなります。Instagramの運営担当者は、実際にInstagramを使って、流行りのハッシュタグや、ユーザーが楽しいと感じるポイントを掴んでおくことが大切です。ハッシュタグを使いこなして、ミレニアル世代に響く投稿を試してみてください。
テキスト/石部千晶(六識) TOP画像/(c)hi-bi/amanaimages