この記事では、オーストラリアコンテンツマーケティングトップ20の受賞者たちの戦略の背景におけるインサイトを提供し、コンテンツがビジネスに与えた成果について学びます。
私たちは、Xeroのコミュニケーションチームの戦略コミュニケーションマネージャーであるErin Smithと対談しました。彼女は、Xeroがコンテンツをどのように使用して中小企業の繁栄を支援できるか、つねに考えているといいます。
トップ20にランクインしたXeroの戦略と実行の大部分を担当しているErinから、Xeroのコンテンツマーケティングにおけるジャーニーの詳細を伺い、他のブランドへのアドバイスを共有してもらえることを非常に嬉しく思います。
Xeroとあなたの社内での役割について簡単に教えていただけますか。
Xeroはクラウドベースのプラットフォームで、中小企業に務める人々、そのアドバイザー、および世界中のコミュニティの生活を向上させることを目的に提供しています。私はオーストラリアにおける戦略的コミュニケーションマネージャーとして、コミュニケーションに関する取り組みをリードしています。
ビジネスの使命をサポートするコンテンツをどのように作成していますか。
私たちはストーリーテリングに力を注いできました。作成したコンテンツの一部を掲載したブログから、その一例をご覧いただけます。私たちはこうした価値観を持つ企業で働くことができて本当に幸せですし、サポートするためのコンテンツをどのように構築すべきかを検討していました。コンテンツは多様であり、さまざまな形式と目的が存在します。そんな中、弊社はお客様のストーリーを起用して当ブランドのストーリーを伝えたいと考えたのです。
過去3年間で、コンテンツへの取り組み方が非常に成熟しました。お客様からのストーリーをキャプチャすることから始まり、今は弊社のビジネス目標を逆に組み込む戦略に根ざしています。つまり、コンテンツすべてが私たちの価値観とビジネス目標の両方に適合しているのです。
また、弊社では、数年前から匿名化された集計データを使用し、ストーリーを伝える助けとなるXero Small Business Insightsを開発しています。これは支払回数、採用傾向などのデータをもとに、中小企業に影響を与える主要な要因を追跡するものです。この視点は、弊社がお客様のストーリーをメディア、政府、企業法人に組み込むのに役立ち、中小企業の人々、アドバイザー、そして彼らのコミュニティの生活を改善するための深い対話を可能にする、かけがえのないものです。
その間、弊社はビジネスとして、どのようなコンテンツを作成するか、そのコンテンツがどのような役割を果たしているのかを理解し、継続的な進化と測定を続けて期待どおりの成果が得られたかを確認する旅に出ました。
異なる部門がコンテンツに取り組んでいる場合、メッセージングの一貫性をどのように確保していますか。
厄介な作業ですよね。スタートした頃、このプロセスは野放し状態でした。さまざまなビジネスユニットで活躍するクリエイティブ職がいたため、それぞれが最適なメッセージングを採用していたかもしれません。それはある程度まで機能しますが、弊社が成長して成熟するにつれて、いくつかの側面を一元化し、より厳密な作業をすることが重要になりました。
そのため、このプロセスの早期段階で、オーストラリア内のコンテンツの監査を実施しました。 具体的には、私たちが地域内でコンテンツを作成・配信する頻度、配信する場所、有効性について、統合化した図を描くことです。
これによって、グローバルに拡大する必要があることにすぐに気が付きました。コンテンツは国境を越えることができ、グローバルビジネスの全体目的は、共有してコラボレーションができるようになるのです。
このプロセスはコンテンツ制作のペースを維持し、インサイトを共有し、重複を避け、美しく一貫性のあるコンテンツを作成し続ける方法を理解する助けとなりました。そこから、私たちのチームは、独自のコンテンツをビジネス目標に適切にマッピングさせるための計画を立てました。
スピードを落とすことなく厳密さを加えるために、クロスファンクショナルな作業グループを実装しています。私たちは、さまざまなチーム間の強固でオープンなコミュニケーションに焦点を当て、進行中の作業内容が共有できているかを確認しています。
先ほど、業績について多くの考えを巡らせていると話していました。それはどのようなことで、どのように測定しているのでしょうか。
私たちのリーダーシップチームはビジネス目標を定義する責任を担っており、私たちが影響を及ぼす領域でもその目標を実行する責任を負っています。つまり、コンテンツの観点から測定を検討する場合、最初の目標を考慮するべきだということです。
”コンテンツ”はあまりにも包括的な言葉ですが、表示方法はさまざまです。会話を生み出し、ブランドへの信頼を構築するために、お客様から届いた美しいストーリーをキュレートしたいと思うかもしれません。または、弊社の小規模ビジネス向けガイドにもあるように、インバウンドのトラフィックを引き付け、SEOランキングの順位を向上させるために協調的に取り組むこともできます。それぞれの目標・目的によって異なるメトリックが存在するのです。つまり、コンバージョンにもとづいて評価される可能性があるコンテンツがある一方で、他のコンテンツは政府関係への影響や提供するメディア数で評価される可能性もあるということです。いずれの場合も、結局は解決したい問題に立ち戻ります。
コンテンツの種類によって目標は異なりますので、そのコンテンツが何を意図して作成したものかを理解するようにしてください。
社内で、すべてのコンテンツが販売を促進するとは限らないことを説明するのに苦労したことはありますか。
コンテンツに対する強いコミットメントの有無に関しては、上層部からあまり問われることがありませんでした。私たちのチームは、ブランドとしてのXeroだけでなく、弊社のより広いコミュニティからも、ストーリーを伝えたいと切望しています。ですから、継続的な教育として考えれば、それほど難しい課題ではないのです。新しい記事やキャンペーンがそれぞれにオーディエンスに対してどのような影響を及ぼすか、それを人々に示すのが私たちの仕事です。必ずしも獲得だけの問題ではありません。
リーダーシップチームは私たちの努力をしっかりサポートしてくれるため、私たちもコンテンツを役員室の業務と捉え、丁重に扱っています。最近、コマーシャルチームとより緊密に連携するようになりましたが、その結果、実際に戦略を大幅に引き上げる対話が生まれました。
それは、組織内のサイロを解消し、より緊密に協働することの重要性に関する前述のポイントにつながっています。
そうですね。廊下で出会う人が誰でも、自分の部署がどんな新しいことをしているかを話すことができれば、彼らがあなたの仕事を助けてくれるかもしれません。それが弊社が持つ素晴らしい雰囲気であり、その好奇心はオフィス全体に広がっています。
会計ソフトウェアをストーリーテリングに適した最も刺激的なトピックだと考える人はあまりいないかもしれません。どのようにエンゲージするコンテンツを作成していますか。
決まり文句のように聞こえてしまうかもしれませんが、私たちは私たちを単純なソフトウェア会社だと思っていませんし、お客様の生活にどのように映し出されているかを考えています。これにより、新しい領域へと話が移り、中小企業の問題点とそれを最小限に抑えるために何ができるかを考えます。テクノロジーは、中小企業にとって真の成功要因になるものです。私たちはお客様の経験を頼りに、お客様のストーリーを増幅するよう努めています。必ずしも弊社の製品に戻っていただく必要はありません。むしろ、誰かの経験をセールスメッセージに絞り込もうとするよりも、自然な会話を促したいのです。
コンテンツマーケティングに不慣れなマーケターに向けて何かアドバイスはありますか。
当たり前のことかもしれませんが、大切なのはあなたがコンテンツを通じて何を達成したいのかを考えることです。お客様にインスピレーションを与えようとしていますか。ウェブサイトへのトラフィックを促進させようとしていますか。お互いに会話をしてサポートし合うコミュニティを構築するために時間を費やすべきだと考えていますか。その目的に応じて、小規模から始めましょう。いくつかトピックを選んで、問い合わせてお客様に話しかけるのです。幻想の中でコンテンツを作成し、それが共鳴するよう期待するのは簡単なこと。しかし多くの場合、自分が本来伝えるべきストーリーを語っていません。
そのコンテンツが何を達成し、何を記述、評価することを意図しているものかを決め、そのコンテンツが重要である理由をビジネスの上で証明しましょう。
Intrepidによる戦略(別のトップ20企業)についても併せてご一読いただき、NewsCredによるオーストラリアコンテンツマーケティングトップ20に掲載されているその他の企業も是非ご確認ください。
Esti Frischlingは、NewsCredのAPAC圏のリージョナルマネージャーです。
元記事「Brand Spotlight: Xero is Putting Their Customers’ Stories First」は2019年10月8日にInsight.newscred.comに掲載されました。
この記事は、NewsCred Blog のEsti Frischlingが執筆し、NewsCredのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。
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