【2018年版】B2Bコンテンツマーケティング概観: 統計と主要ポイント

Content Marketing Instituteは、年次レポート「B2Bコンテンツマーケティング: 2018年のベンチマーク・予算・トレンド – 北米版」を発表しました。例年通り、業界の状況について、さまざまな洞察を与えてくれえる統計情報に溢れています。

とくにいくつかのデータは目を引くものでした。年次レポートを取りまとめたContent Maketing InstituteのリサーチディレクターLisa Murton Beets氏の観点をたどりながら、レポートを概観していきましょう。

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コンテンツマーケティングの順調性は維持されている。

昨年と同様に、65%の回答者は、全体としてのコンテンツマーケティングの順調性は昨年よりも増加している(「はるかに高い」または「やや高い」)と答えています。

数値は1年前とほぼ同じですが、Beets氏は良い兆候と捉えています。

「全体像を見なければなりません」と彼女は述べています。「この調査を始めた2010年は、まだ原始時代のような状態でしたが、すべてのこと、すべての人が、わくわくしながら、革新的に活動しているように見えました。今やコンテンツマーケティングは、光り輝く新品とは言えません。私たちがいるのは、標準的であり、実践的な段階にある業界なのです。順調性がさらに増加することを願っていますが、全体的な比率は、一定となってきたように見えます。コンテンツマーケティングのトレンドが後退しているとか、珍しいものになっているとは見ていません」。

ほとんどのB2B組織が、ある程度まで、コンテンツマーケティングに投資している。

回答者の91%がコンテンツマーケティングを行っています。

しかしながら、チームが貧弱であるということが、多くの企業がいまだコンテンツマーケティングの初期段階にあることを示しています。回答の53%は、組織全体に対するコンテンツチームが、少人数またはひとりだけです。小さなチームで運営しているということは、たった36%しか「組織がコンテンツマーケティングに非常に注力している」と答えておらず、大半(53%)のコンテンツマーケターが「コンテンツマーケティングの取り組みは平均的な成功である」と評価している表れだといえます。

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Beets氏によると、大規模な組織ではコンテンツチームの人数が増加している傾向にあります。コンテンツマーケティングを始めたばかりの中小企業のチームにとって、チームが貧弱なのは、理解できないことではありません。

「しかし、チームメンバー(ひとりかもしれません)は、あまりにも薄く広げてしまってはいけません」とBeets氏は言います。「彼らは、コンテンツマーケティングという組織の最も重要な目標だけに焦点を当てる必要があるのです。もしも会社が、コンテンツマーケティングに、小規模チームが向き合えること以上の大きなゴールを設定しているのなら、リソースを追加する必要があります」。

同様に(そして驚くことではないのですが)調査からは、施策にかける予算と効果との間には相関があることが見い出されました。最も成功したコンテンツマーケターには、マーケティング総予算の40%を使用することができました。一方、最低限の成功企業では、マーケティング予算のわずか14%しか使用できませんでした。

しかし施策が成熟するにつれて、より多くの資金がコンテンツマーケターに提供されるようになります。初期ステージのコンテンツマーケターは、マーケティング予算の約19%が使えるのに対して、中間ステージに進んだコンテンツマーケターには25%が提供されています。成熟したコンテンツマーケティング施策は33%を費やしています。

ポイント:コンテンツマーケティングのゴール、戦略、および成功を文書化しましょう。それによって、より多くの予算とリソースを獲得するための事業計画書を作ることができます。

コンテンツマーケティングの戦略を文書化する効果。

毎年Content Maketing Instituteは、コンテンツマーケティングの戦略を文書化したマーケターは、文書化していないマーケターよりも成功しやすいことを指摘しています。今年も例外ではありません。

コンテンツマーケターは、この点について非常に意識しているようです。この調査によると、コンテンツマーケティングの戦略を文書化していない人の約75%が、今後12カ月以内に戦略を文書化するつもりだと答えました(もしあなたも作成するつもりなら、私たちの「コンテンツマーケティング戦略テンプレート」をご利用ください)。

EメールがB2Bコンテンツマーケターの最も効果的な配信チャネルである。

NewsCredでは、常にEメールマーケティングの有用性を説明しています(Eメールは、すべての内容を自身のもので埋めることができ、かつコントロールすることができるチャネルで、読者は配信側と頻繁に関わりを持つことを選択した人々であり、しばらく休止していたユーザーを再度参加させることができ、メールニュース購読者は未購読者よりも高いコンバージョン率を示します)。

Beets氏と彼女の同僚はまた、EメールがB2Bコンテンツマーケターにとって、最も効果的なルートであると考えていました。いまや彼女たちは、それを証明するデータを手にしました。回答者の74%(そして最も成功したコンテンツマーケターの79%)は、Eメールが最も効果的な配信形式であると答えたのです。

Email Distribution.png

B2BマーケターはROIの計測が依然として最大の課題です。

わずか35%のコンテンツマーケターだけがROIを計測できています。

47%はROIを計測できないと認めています。そして18%はわからないと答えています。

ROI Measurement.png

なぜROIを計測していないのかという質問に対しては、38%は企業が公式な報告を要求していないからと答えました。他の38%はROIを計測するための簡単な方法を知りたいと回答し、27%はどのようにROIを計測すればよいのかわからないと答えました。21%はROIの計測に時間がかかりすぎると述べています。

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「私たちが注力すべき場所はここです。私たちは計測を最優先として、簡単に計測する方法を見つける必要があります」とBeets氏は述べます。

彼女は、マーケターが目標や指標を揃えることによって着手することを提案しています:「今年集中したいと考えていること、その目標に対する進捗をどのように計測するかを理解しましょう」。

(NewsCredでは、ROIを計測するためのステップバイステップのガイドを開発しました。計測フレームワークをどのように作成するかを確認し、テンプレートをダウンロードして自身のフレームワークを作成しましょう)

2018年コンテンツマーケターは、開発プロセスを最重要視すべき。

ROIの計測を向上させることに加え、コンテンツマーケターはプロセスを確立することにも力を注ぐ必要があります。

Beets氏は、最も成功しているコンテンツマーケターは、自身のプロジェクトマネジメントが「優れている」または「とても良い」と評価していると指摘しています。

それは当然のことです。コンテンツマーケティングの成功は、戦略を定めることを中心として、トラフィック、エンゲージメント、コンバージョンを促進すること、計測と最適化といったプロセスが相互に絡み合うこと、これらを学習しながらさらに進めることにもとづいています。いずれかにズレが生じてしまうと、施策の効果が損なわれてしまうのです。

「多くのマーケターが、プロセスにフォーカスすることを望んでいます」とBeets氏は述べています。

Heather EngはNewsCredのエグゼクティブエディターです。

元記事「The State of B2B Content Marketing 2018: Top Stats + Takeaways」は2017年9月17日にInsights.newscred.comに掲載されたものです。

 

この記事はNewsCred BlogのHeater Engが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCred パブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

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