映画やCM撮影でもおなじみになったドローン撮影。でも実際にドローン撮影に臨むとなると、これまで何となく分かったような気がしていた疑問が湧いてくるはずです。
「ドローンは何メートル飛ばせる?」、「もし電波が途切れたら?」‥‥
ドローンの草創期から撮影を行なってきたairvision(ドローン撮影チーム)率いる横濱 和彦が、そんな素朴な質問にお答えします。
Inspire1、Phantom3 Proといった小型ドローンの場合、障害物のない場所で1700m、建物のある市街地で500mほど。Epicなどの大型機なら最大で300mほどです。
ドローンの多くはWi-Fiと同じ2.4GHzの操縦電波が使われていて、干渉物のない高い場所ほど電波が届きやすく、遠くまで飛ばせます。低空やビルなどが多い場所は電波が届かなくなることもあります。
いいえ、実際の撮影は300m程度が限界です。Epicなどの大型機でも150m離れれば指の先ほどの大きさにしか見えません。本体に付いているLEDライトで、かろうじて向きが分かるくらい。目視で安全を確かめながら飛ばすにはそれ以上離れるのは危険です。
ちなみに、ドローンへのLEDライト取り付けは改正航空法の追加安全施策として推奨されているものですが、安全な目視のためにも是非取り付けることをおすすめします。
ドローンの多くには、電波が届かなくなるとその場で約20秒間ホバリングして自動的に離陸地点に戻る機能が付いています。そのため電波が途切れても即墜落することはありません。電波が届いているかどうかはドローン本体からコントローラーに返ってくる電圧などの情報をチェックすれば分かります。
意外と多いのがバッテリー切れ。『【ドローン撮影の鉄則】バッテリー残量30%は超えてはいけない』でも紹介したように、ドローンのバッテリーは風・気温・場所などによって思った以上に早く消耗するんですね。
また、ドローン撮影の大半は動画撮影です。ドローンから送られてきた映像をモニターで確認しながら操作することが多いため、「映像に気を取られたあまり‥」というケースも多いかもしれません。バッテリー切れを防ぐには残量を知らせるアラート機能を使うのがおすすめ。さらにバッテリーは時間とともに劣化するので、定期的に交換するようにしましょう。
一般的なドローンにはカメラの映像をリアルタイムで見ながら操縦できるFPV(First Person’s View)という機能が付いていますが、これに頼り過ぎると危険かもしれません。FPVはカメラの向いた方向しか見えないので、木の枝や建物などに気づかずドローンをひっかけてしまうこともあります。
また、前述のように、大型ドローンでも150m離れると指の先ほどの大きさになってしまいます。こうなると、遠距離では障害物との距離間隔がつかみにくく、接触事故が起こりやすくなるのです。やはりドローン撮影はどんな場合も目視の確認が基本ですね。
ドローンは操縦電波が途切れても即墜落することはありませんが、その他に注意すべきポイントがあります。特に「撮影は300m以内」、「バッテリー残量は常に確認」、「目視」の3つは基本。万が一の事故を避けるためにも、ドローン撮影の際は必ず守るようにしましょう。
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