動画・写真コンテンツの『作り方の創り方』

9月9日(金)amana天王洲本社にて、キュレーションメディアantenna*を運営する
グライダーアソシエイツ荒川徹さんをゲストに迎えセミナーを開催しました。

前回はantenna*荒川さんが語るスマホブランディングのトレンドについてお伝えいたしました。荒川さんからはブランディングをする上で「知りたい」「伝えたい」ことをコンテンツにして資産化し長期的に活用すること、という示唆をいただきました。

これを受けて、amanaからは資産として活用していくコンテンツにフィーチャーし、いまの時代に求められるコンテンツの資質と作り方のメソッドの改革についてをお話しました。
題して「動画・写真コンテンツの『作り方の創り方』」。こちらをレポートいたします。

企業は直接個人とコンテンツでツナガル時代に

メディアが変化した現在では、企業は直接個人とコンテンツを介して繋がりエンゲージメントしていく時代になりました。

同時に個人がコンテンツの発信を自由にできるようになり、例えば友人と過ごした休日の思い出の写真と企業の新製品情報とが同列で語られる中で、いかにして企業のコンテンツは個人の興味を惹きつけ選びとられる存在になれるかが問われています。

アクセンチュア・インタラクティブによると、17カ国14業種のシニアマーケター1000人への調査で「企業はコンテンツを所有するべき」が90%、「今後2年間で世界的にコンテンツの制作が増える」が83%という結果となり、企業がコンテンツを資産化していくトレンドが明らかになりました。

17か国14業種のシニアマーケター1000人への調査 DIGIDAY

コンテンツのあり方はそれまでの4マス媒体への掲載を主とした期間限定的な「消費型」から Webサイト・SNS・カタログ・店舗・イベントなどあらゆるチャネルで活用が可能な「資産化」へとシフトしています。

コンテンツに求められる資質は「質と量」のバランス

消費者は、友人や家族からの推薦に次いで企業が直接発信するコンテンツを信頼している、というニールセンの調査結果から、消費者は企業に求める情報の「質」に期待しています。また同時にコンテンツの善し悪しをシビアに判断しています。そして継続的、かつ深いコミュニケーションには「情報量」が不可欠です。このことから「質と量」のバランスを取ることが大きな鍵になります。

コンテンツの「質と量」両立のためのヒント

1)「仕組みを変える」

例えばユニクロはクリエイティブディレクターにジョン・C・ジェイ氏を迎え、経営とクリエイティブとが密接に連携することでアウトプットのコンテンツの質を高め企業全体の発信するコンテンツに大きな変革がおこりました。また北米のPEPSIでは自社スタジオを設け、自社で大量にスピーディーにコンテンツ制作ができる体制を整えました。どちらもドラスティックな変化ですね。しかし、現実的にこれらの大変革は難しい企業がほとんどかと思います。

2)「共に作ることを考える」

コンテンツの質と量を両立させるために、既存の制作体制の中でもいますぐに取りかかれるヒントがあります。それは、企業側がコンテンツを共に作ることを考えることです。こうすることで大きな変化をもたらす可能性を秘めています。

例えば、コミットするポイントを変えてみる

特にマス媒体に掲載するコンテンツに代表される作り方では、完成形をイメージさせるラフ・絵コンテでコミットすることに重きが置かれていました。コミットしたひとつのゴールに向けて制作の準備が進みコンテンツが仕上がる、という流れで進みます。例えば写真でいうと1枚の駅張りポスター、動画であれば15秒のCMといった類のコンテンツです。
これらはマスの人々の興味を惹きつけて深く印象付ける役割を担っているため、瞬間的に印象付けるクリエイティブなアイディアを盛り込む特質があり、結果事前の綿密なプランニングが必要とされます。

一方で、マルチチャネルで継続的な活用を前提としたコンテンツ制作のケースでは、このフローのままだと時間と予算の面でマッチしにくくなっています。またコンテンツの特質として、ターゲットに添って永続的にエンゲージメントしていくためのノンバーバルコミュニケーションのアイテムとして、より一層企業・ブランドを体現するトンマナの統一が重要視されます。

これらを踏まえて、マルチチャネルで継続的な活用を前提としたコンテンツ制作においては、一連の制作フローは大きく変えずコミットするポイントを変えることだけで飛躍的に質と量の振り幅を広げることができるのです。

事前の承認をラフ・絵コンテから、
テスト撮影へ置き換えるとできること

はじめにテーマ・コンセプトをしっかり握ってコミットします。次のステップとしてテーマを基にテスト撮影を行い、それまでのラフに置き換えて承認を進めます。こうしてテーマ・コンセプトで握ることによってゴールがひとつだけではなくなるため、その後のテスト撮影で動ける幅が広がります。また、本番で撮影するシーンにほぼ近いイメージでビジュアル化することにより、最終的なトンマナの確認ができるため本番撮影時にブレが生じず多くのバリエーションを生み出すことができるのです。

自らの企業の強みを活かす

ー 旅行会社ではロケコーディネーターの代わりに現地スタッフが大活躍!
ある旅行会社さんの例では、海外のロケ撮影の際、通常ではロケコーディネーターを手配するところ、自社の現地スタッフの方がその代わりを務められました。現地で人気のスポットはロケコーディネーターよりも詳しく、お店への撮影交渉も日頃のネットワークを活かして自ら買って出てくれました。撮影はフォトグラファー、コピーライターと現地スタッフの3名という最小人数で履行し、フレキシブルにかつスピーディーに動くことができたため、一日の撮影量を大幅に増やすことができました。

コンテンツの「作り方の創り方」のススメ

いかがでしたでしょうか。コンテンツ制作において、既存の作り方をベースに工夫を加えることで飛躍的に「質」と「量」を兼ね備えることができる可能性が広がっています。

既存の作り方に工夫を加え自社だからこそできる強みを活かすことで、よりホンモノのストーリーが伝わるブランドを体現するコンテンツが作り得るのです。セミナーでは他にもいくつかの事例をお伝えしましたが、記事では残念ながらご紹介ができません。ここだけのお話・・というご紹介ができるのもセミナーのいいところの一つです。今後も企業に学ぶセミナーを企画して参りますので、ぜひご参加ください。

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<セミナー実施概要>
antenna*×amana共催 スマホブランディング&コンテンツ制作のHow toセミナー
日  時:2016年9月9日(金)  15:00〜17:30 ※終了しています
会  場:株式会社 アマナ 天王洲オフィス
参 加  費:無料(事前申し込み必須)
共  催:株式会社 グライダーアソシエイツ

SOLUTION

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法人向け全国プロカメラマン出張撮影・ライター取材サービス。日本全国約600名以上の厳選されたプロ契約カメラマンのネットワークを活かし、地域性を熟知した、撮影現場に近いカメラマンを手配するほか、欧米・アジア在住の日本人カメラマンをアサインし、海外での取材撮影の手配も可能です。
また、様々な分野に精通したプロ契約ライターが、取材・執筆・校正までを行うほか、企業イベント、採用・教育、IR活動に特化した記録用動画撮影サービスや、撮影した写真をワンストップでフォトブックにして提供するプリントオンデマンドサービスも提供しています。

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