antenna*が説く、スマホブランディングの新潮流とは?

メディアやデバイスが目まぐるしく変化を遂げるなか劇的に接触時間が増えているスマホにおいて、企業はいかにして生活者の心を掴みつながりを持ち続けるかを模索する時代になってきました。情報量を増やして認知を広めるというフェーズから、企業・ブランド・商品をより深く理解してもらうための「質」を求められるようになり、企業側がこれまで以上にメディアとコンテンツを戦略的に組み立ててアプローチする動きが高まっています。

そんな中、去る9月9日(金)amana天王洲本社にて、キュレーションメディアantenna*を運営するグライダーアソシエイツ荒川徹さんをゲストに迎えセミナーを開催。「スマートフォンブランディングの新しい動き」についてご講演いただきました。定員を超えるご応募をいただき関心の高さが伺えた本セミナーにて、荒川さんが語ってくださった内容をレポートします。

メインのアプリは5〜7個 スマホ利用時間の80%はアプリで占められている

時代の流れと共に人々が触れるメディアは、映画館からお茶の間のTV、そしてパソコンからスマホへと大きく変化してきました。スマホにおいて毎日のように利用するアプリの平均数は5〜7個。これらのアプリでスマホ内の利用時間が80%を占めるという数値が出ています。生活者が能動的に情報を追いかけるようになり、スマホにおける特定のアプリ以外のメディアへの接触が減ったことで、新しいコト・モノへの出会いや深い理解を進める機会が減ってきています。

マス×デジタルを掛け合わせてコト訴求を

そんな空気感を感じ取っている生活者側のメディアに対する期待価値の変化として、以下の3つが挙げられます。
●「量」から「質」へ
●「表面的」から「深さ・ホンモノ」志向へ 
●「見慣れたもの」から「新たな発見・ワクワク」へ

知っている企業・ブランド・商品でも、嘘のないリアルなバックストーリーを伝えることで、他の何にも代えられないオリジナリティのある世界観を生活者の頭の中にイメージさせることができます。

Google社が提唱している3H(HERO/HUB/HELP)の動画の考え方を例に、すべての中心を「動画」とした場合、

●認知/興味獲得を目的とした「HERO MOVIE」をTVCMやYouTube、Facebookで広める
ブランド理解を深めるために「HUB MOVIE」 antenna* などで継続的に露出させる
購買促進のための「HELP MOVIE」自社サイトでしっかりおさえる

といった、マスメディアとデジタルメディアを効果的に掛け合わせてロイヤルティを向上させていくことが可能になります。

みなさんも目にされたことがあるかと思いますが、antenna*も自社が広告主でもあり、タレントを起用したTVCMや駅張り広告などマスメディアでのプロモーションを実施してきました。
現在では、サービスの理解を深めるイメージムービーで、antenna*を使った効用・世界観を訴求しています。

メディアが変わると生活者の導線が変わる。広告主は常にアプローチを進化させるべし!

認知>理解>購買と、それぞれのフェーズにおいて、ターゲットとする生活者にマッチする特長を持ったコンテンツとユーザーのいる的確な媒体を選定すること。そしてその媒体に見合った自社の世界観のあるコンテンツを通して、継続的にアプローチすることが重要です。

メディアの変化によって生活者の導線はドラスティックに変わるので、広告主は常にアプローチを進化させ続ける必要があります。

スマートフォンブランディングにおいて重要な3つのコト

1. 継続コミュニケーションをすることで、潜在層を顕在層へ

ブランディングは長く様々な体験で醸成されるものです。刺激を与えて記憶に残ることを、時間をかけて蓄積させることがブランディングの成功に繋がります。一過性の施策ではなく、長期的に活動を積み重ね、最低でも2年以上継続させることが大切です。

例えば、あるラグジュアリーブランドさんとは3年近くプロジェクトを継続しています。当初はTVCMとの連携から始まりましたが、現在はブランドが主催で開催されたイベントレポートや、様々な企業とのコラボレーションプロジェクトの紹介など、「コト発信」にシフトしてきています。

2. 新たに生み出すものだけがコンテンツではない

新たに生み出すものだけではなく、過去のコンテンツも再利用・再編成することで価値が発揮されます。

例えば、ある車メーカーさんの事例ですと、特定のスポンサー番組限定で放送されていた長尺CMシリーズを有効活用。限定されたTVCM枠だけではなく、antenna*を通してwebで流通させました。
権利処理が課題ですが、その企業らしさを表現する想いの詰まった作品は、実は数多く社内に眠っているケースがあります。

3. 普段のなにげないコトがコンテンツへ

企業側があたりまえと思っていることが、生活者には発見につながることも多くあります。生活者は背景をもっと知りたいものです。

例えば、食品メーカーさんの例では、日常的に商品が置かれている生活シーンと、食材の生産過程である農

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