社員全員をPRパーソンにさせる方法

従業員一人ひとりを写した社員証の写真は、普段どのように撮影し、選んでいますか? 「あくまで社内的なものだから」と、あまりこだわることなくカンタンに済ませてしまっている企業も多いのではないでしょうか。でも、そうした企業写真に対する意識を変え、ひと手間かけていくことで、企業イメージを高めることができるのです。

カタログや広告と同じように、企業の写真にもこだわりを

たとえば、カタログに掲載された商品写真が、商品を見せる角度や照明の具合などが各々の写真でバラバラだったら――カタログを手にする人は、写真に統一感がないために、見づらいという印象を持ち、目を通すことを途中でやめてしまうかもしれません。

このようなことがないように、カタログや広告などを作る際には、写真やデザインなどに一定のコンセプトを設ける「トーン&マナー」という表現ルールが重視され、制作物に統一感を持たせています。企画から撮影、制作、リリースされるまで、あらかじめ設定したトーン&マナーに則りながら進めていくことで、見る人の心を引きつける質の高いものを生み出すことができるのです。

しかし、こうした考え方や進め方は、なにもカタログや広告だけの話ではないのです。企業が発信するニュースリリースや広報誌、ひいては社員証の写真にも、まったく同じことが言えるのではないでしょうか。

社員証の写真は広報活動につながる

広報活動のために使用する企業の写真は、新商品の写真からオフィスのスナップ、沿革に関わる昔の写真、役員など従業員のポートレートまで、多岐にわたるもの。「質の高いものを作る」といっても、これらすべてに統一感を持たせるのは、なかなか至難の業でしょう。

そこで、まずは社員証の写真から始めてみるのはいかがでしょうか? 社員証の写真は、一人ひとりの従業員の容姿を示すだけでなく、ニュースリリースなどの広報活動でも使用することが多く、対外的に企業の顔としての役目も果たします。例えば、従業員の写真が笑顔なら活気のある会社、真剣な表情ならしっかり仕事をしてくれる会社という印象を持ってくれるはずです。

企業のイメージ付けもできる社員証が、もし証明写真のような各々の個性が見えづらいものだったら、目にする方にも特に印象を残すことはないでしょう。汎用的に使用されるものだからこそ、企業の打ち出したいイメージを、考えやこだわりを持って作っていくことが重要です。

カラーかモノクロか。背景は何がよいか。固定のポーズにするか、自由なスタイルにするか。表情はマジメ? それとも笑顔? フォトグラファーなどのスタッフとともに企業イメージを共有して、トーン&マナーをあらかじめ決めたうえで、社員証の撮影を始めましょう。

写真で決まる企業のブランド力

カタログや広告と同じように、企業の写真もトーン&マナーに則り丁寧に撮影し1枚1枚積み上げていくことで、自社が訴求したいイメージを、社内外の人たちにブレることなく確実に伝えることができます。その積み重ねによって、企業のブランド力はさらに高まっていくのです。

写真には、見る人の受け取る印象=イメージがあります。写真のイメージは、その写真が示す企業のイメージとすぐに結びつきます。そうした意味では、文字よりも写真のほうが瞬間的に伝える力を備えていると言えます。まずは社員証の写真から着手し、広く企業イメージを訴求していきましょう。

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