Facebookが広告のパフォーマンス測定方法を刷新しました。今回の刷新で3つの新しいランキング指標が導入されたため、マーケティング担当者は広告のリーチをより重視し、ソーシャルコンテンツ戦略を再考しなくてはなりません。
また、Facebookの広告プラットフォームは、単一の関連性スコアを廃止した代わりに品質ランキング、エンゲージメント率ランキング、コンバージョン率ランキング という、3つの新しい関連度指標 を提供しています。
これは何を意味するのでしょうか? そして、広告施策の成果を最大化するためにはどのような施策を行う必要があるのでしょうか。
最新のアップデートにより、関連度スコアにディメンションが追加されました。
Facebookは、従来の関連度スコアを廃止しました。これは有料広告サービスがこれまで使用していた唯一の指標であり、ターゲットオーディエンスに対する広告の関連性を評価するものでした。一般的な前提条件として、オーディエンスと広告の関連性が高いほど、広告の品質が良いとされていたのです。
スコアには1〜10の段階があり、1はもっとも評価が低く、広告がオーディエンスとほぼ100%関連性がないことを意味します。それと同時にクリック単価もより高いことを示していました。Facebookが広告を表示し続ければ、より高い単価を支払わねばならなかったのです。
広告が8段階から10段階の上位に評価された場合、それが素晴らしいことを表し、結果としてCPCが低下し、広告の表示頻度は増えました。
そして、いいね、共有、エンゲージメント、コンバージョンがすべて広告のフィードバック(意見)とみなされていましたが、関連度スコアのアルゴリズムは、実際のフィードバックではなく、推定されるフィードバックにもとづいていたため、これが(単一関連性スコアの)最大の欠点とも言われていたのです。
関連性をランク付けするためにFacebookがまとめた4つのパラメーターは次の通りです。
これは、各企業が最初に特定のオーディエンスに対してリサーチする必要があることを意味します。リサーチによって、ターゲットオーディエンスに適用するパラメーターが指定できるためです。
また、ターゲット広告の戦略が好調で、関連度スコアにおける目的の成果との相関関係を判断するのに困難な兆候(指標)もありませんでした。
これらはすべて過去の情報です。ここからは、早速Facebook Businessニュースで記載されている、「より粒度の細かい」話をしましょう。
より粒度が細かくなるということは朗報です。粒度は、利用可能なデータからより詳細な情報を抽出することで得られますが、これによって、セールスおよびマーケティングのパフォーマンス指標がより正確になるからです。
新たなFacebookの指標は、PPC広告プラットフォームを改善します。粒度が大きいほど、より正確に大きな画像を表示します。3つの新しい診断指標の多様性により、より洗練されたランキングを得ることができるでしょう。
2019年4月30日以降、Facebookは関連性を測定する3つの新たなグループ方法を展開しました。
品質ランキング: 同じターゲットオーディエンスに対して競合する広告と比較した、広告の品質評価)。
エンゲージメント率ランキング: 同じオーディエンスに訴求して競合する広告と比較した、予想エンゲージメント率。
コンバージョン率ランキング: 同じオーディエンスとCRO目標を有する広告に対する予想レート。
「関連度x3ランキング」は広告に関する限り、関連性が高ければパフォーマンスが高く、相関関係が強いものとなります。
高いパフォーマンスをもたらすデジタルマーケティング要因には、以下が挙げられます。
「関連性x3ランキング」から診断レポートを確認しましょう。その後、適切なアクションを起こして、最弱点を強化してください。
もう1つの秘訣は、Facebookのヘルプファイルを無視しないことです。アップデートには、広告関連度診断の読み取り方に関するヒントが含まれています。
ここには、わかりやすい表が添付されていますので、広告の正確な弱点や、対処が必要な項目についてのインサイトを得ることができます。また、Facebookはさまざまな配列の解釈方法も提案しています。
たとえば、以下のような組み合わせがあります。
これは、広告が関心をひかない、またはコンバージョンを生み出していないことを示します。
この場合の推奨事項は、オーディエンスと広告の関連性を向上させることです。広告をより魅力的で目を引くものにし、興味深い内容に差し替えましょう。また、広告のCTA(コールトゥアクション)やポストクリックエクスペリエンス(間接広告効果)を改善してください。もう1つの提案は、広告に興味を示しコンバージョンにつながる可能性の高いユーザーをターゲットにすることです。これが、目的を達成していない広告の診断方法です。
新しい広告関連度の指標を開発したのはFacebookですので、受け取るレポートの対処方法についての具体的なアイデアをFacebookが考案するのも理にかなったことです。
ですので、ランキングのいずれかを平均以下から平均へと改善することで、大きな影響がもたらされます。対照的に、平均ランキングを平均以上に改善しても、ほとんど影響はありません。
平均以下のランキングを無視して、上位ランキングのみを改善する場合、影響はさらに小さくなります。
これは、Facebookの広告関連度診断チームが行ったことであり、より全体的なアプローチを採用しているからです。
Facebookヘルプセンターは、より効果的な戦略とみなす「理想的なクリエイティブ/ターゲティングの適合性」を追求するよう提案しています。完全なクリエイティブと理想的なターゲティングを別のタスクとして模索することは、あまり効果的ではありません。これは最高の多変量データ処理です。
駆け出しのマーケティングのタイプでさえ、ヘルプセンターの次のアドバイスに驚くでしょう。というのは、最終手段として、非常に具体的なターゲットオーディエンスを見つけるために、幅広いオーディエンスをターゲットにすることを提案しているからです。
Facebookは、広告関連性診断を幅広い視点で組み込む措置を講じています。これはつまり、統合的なアプローチが推奨されているということです。
デジタルマーケティングとは何かという現実をもっとも単純な言葉で解釈するアプローチが必要です。それは、ソーシャルメディアプラットフォームの相互接続性を最大化することであるため、可能な限り最大のROIを達成します。
これは、最大化すべきその他多くの指標に対して新たなインサイトをもたらすツールだと言えますし、活用することで、ビジネス戦略を精査させることができるでしょう。
1日あたり15億6千万人という膨大なアクティブユーザーがFacebookにログオンしています。2019年3月31日時点の月間アクティブユーザーは23億8千万人で、前年比で8%増加していました。
これら数字には勇気づけられますが、すべてのユーザーを潜在的な顧客と考え、デジタルマーケティングにおける目標の達成のすべてをFacebookに依存しないでください。
完全なビジネスの可能性を開拓し、競争に直面しつつもビジネスを維持するためには、互いに相乗効果を発揮する幅広いマーケティング戦略をお勧めします。
この記事は、The DrumのJason Hallが執筆し、NewsCredのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。
元記事「A Guide to Facebook’s New Quality Rankings」は2019年8月8日にInsights.newscred.comに掲載されました。
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