フィットネス業界のコンテンツマーケティング: トップトレンド

プロのアスリートやアスリート志望者にとって、ワークアウトは身体的というよりも精神的な要素が大きいものです。

定期的なワークアウトを自分のルーティンに組み込むことから、自分で設定した目標を達成できると信じるまで、内面にある思考や感情が体調のあらゆる側面に影響します。

健康・ウェルネス業界にとってコンテンツマーケティングが非常に重要なのはそのためです。適切なストーリーテリングは、インスピレーションとモチベーションを向上させ、人々に最高のパフォーマンスを発揮するよう促し、志が同じ熱心な人たちとの密接なコミュニティを構築するポテンシャルを秘めています。

オーディエンスの気分を高揚させ、あらゆるワークアウトに熱心に取り組んでもらうために、今日、主要なフィットネスブランドの一部がどのようにコンテンツマーケティングを利用しているかについて紹介していきましょう。

顧客開拓ブログへ投資する

最近では、さまざまなブランドが雑誌のように高品質の記事を掲載するのも珍しいことではなくなりましたが、これはフィットネスカテゴリーに関しても同じです。たとえば、Condé Nastの元編集者チームが運営しているEquinoxの出版部門のFurthermoreは、このことを理解し、傑出したストーリーと素晴らしいビジュアルを投稿してフォローを促しています。

しかし、フィットネス企業は、消費者の売上げ以外の事業目標を達成するためにコンテンツマーケティングを使用する価値があることを認識し始めています。私たちの好きなブランドも同じです。

 

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象徴的なアスリートブランドのAdidasを例にとってみましょう。

Adidasのデジタルマガジンは、多くのアスリートが直面する「自分のアスリートとしてのマインドセットを、いかにして職場で最大限に活用できるか」という課題に取り組むことで、フィットネス推進型のライフスタイルを提案しています。

「アスリートの精神で仕事に取り組む」をモットーとしているAdidasのブログ、GamePlan Aは、ワークライフバランスや優れたビジネスプラクティス、職場での知恵に焦点を当て、現在から将来の全従業員(あるいはその他のアスリートのマインドを持った従業員)にコンテンツを提供するよう努めています。目標は強力な企業文化を構築し、従業員を引き付けて留めることです。

 

 

記事やビデオは数千人の熱心な読者や視聴者を集めており、「ヨガ - 職場であなたのフローを見つける秘訣」、「Women Talk - 前向きな女性リーダーシップにグローバルな意見をもたらそう」などのテーマは読者の興味を掻き立て、「私たちの習慣に隠された秘密 - 成功したアスリートから学べる3つのこと」は1月初旬以降15,000回もの視聴回数を達成しました。

また、数十ものフィットネススタジオを会員に提供しているClassPassも、その一例として挙げられます。ClassPassは、標準的なワークアウトとウェルネスに関するヒントを掲載する消費者向けブログ、The Warm Upを運営しています。しかし、もっと素晴らしいのは、ジムやワークアウトスタジオを対象としたB2B向けのAfter Classです。

 

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審美的に言えばそれは最先端であり、概念的にも新進気鋭なものです。「パートナーエンパワーメント」ブログとしてブランディングされたこのプラットフォームは、マーケティング事業展開運用クラスエクスペリエンスリソースという、ジムやフィットネススタジオのオーナーが知っておくべきトピックごとにカテゴリが分かれています。それはまた、「フィットネススタジオが互いに結び付き、学ぶためのコミュニティ」でもあるとAboutページに記載されています。そして、「収益を生み出す豊富な知識や、最新トレンドと一流スタジオ・インストラクターのハイライト記事が掲載されているAfter Class」は、ブランドにとって最も重要な情報がキュレーションされた、「タイムリーな業界ニュースの頼りになるリソース」でもあるのです。

結局のところ、フィットネス事業に参加する企業がいなければ、ClassPassの会員たちはどこにも行けません。

自分自身に問いかけてみましょう:コンテンツマーケティングを使用したときに、自社の主要ターゲット市場を超えてエンゲージしてくれるオーディエンスは誰でしょうか?

インスパイアされた本物のソーシャルメディアコミュニティを育成する

ソーシャルメディアはすべてを支配し、仮想現実をもたらしています。こうした特徴を備えたプラットフォームは、フィットネスに特化したストーリーテリングに最適です。InstagramやFacebookの投稿をスクロールしただけでは汗をかくことはありませんが、適切なコンテンツと力強く応援してくれるコミュニティがあれば、「汗をかきたい」と思わせることができるかもしれません。

ソーシャルメディアが発明されるずっと前から、Barry’s Bootcampにとってコミュニティは不可欠なものでした。「1998年に遡ると、すべてのインストラクターは、生徒の名前から犬や娘さんの情報まで、生徒全員のことを知っていました。それは挨拶のように自然なことだったのです」とCEOのJoey Gonzalez氏は言います。「実際に、私たちは長年にわたってその習慣を維持しようとしてきました」。

しかし今日では、継続的な成長をするために、少なくとも部分的にソーシャルメディアに依存しています。そして、「Barry’s Bootcampにとってのコミュニティは、新しい顧客を誘致する大きな推進要因です」とGonzalez氏は昨年Forbesに語っています。Instagramでは、気持ちを後押ししてくれて遊び心のある口調がユーザーを歓迎し、安心感を与えます。その一方で、心を揺さぶる現実的な投稿がトレーニングを行うように動機づけてくれています。

 

Barry’s Story… . . . . . Barry’s (still funny to call it that) is a huge component of my sobriety. I trace my sobriety back to this place. It’s the people I met here who got me sober. My experience here– I wouldn’t trade it for anything. I used to be unable to look at myself in the mirror. Now when I Face myself, it’s easy to say I like what I see–through my years at Barry’s, I like who I’ve become. – Barry Jay #BarrysStories

A post shared by Barry’s Bootcamp Canada (@barryscanada) on Mar 22, 2018 at 5:49pm PDT

Barryのストーリー……Barry’s(自分でこう呼ぶのは未だに笑ってしまうけれど)は、自分のこれまでの行動を示してくれる大きな要素です。この場所に戻ってくると、自分が真面目にやってきたかどうかがわかります。私を真面目にしてくれたのは、ここで出会った人々でした。ここでの経験は、何事にも代えがたいものです。昔の私は、鏡で自分自身の姿を見ることができなくなっていました。今、自分自身を見つめると、鏡に映る自分が好きだとはっきり言えます。Barry’sでの日々を通じて、私は自分のことが好きになりました。- Barry Jay #BarrysStories

 

#BarrysStoriesは、フィットネスの成功と挑戦に関する個人的な意見をシェアする機会を設けています。Barry自身の意見(上記参照)より真正なメッセージは、ほとんどありません。誰でもハッシュタグを使って自分の話を伝えることができるのです。また最近のビデオシリーズでは、強烈かつ特別に調整されたワークアウトによって減量に成功し、感謝している人々を強調しています。透明性のあるこれらのストーリーは、人々を結び付け、最終的に人々が気合いを入れて行動したくなるようもたらします。同社の「顧客がブランドの伝道者となり、自らの体験を自分のネットワークと共有したくなる」のはそのためだとGonzalez氏は語ります。

 

At Barry’s, there are opportunities to break through walls. And, we can take those lessons and bring them into every part of our life. . . . . . After struggling with obesity his entire life, Tony lost 100 lbs at Barry’s. But his story isn’t about pounds lost. It’s about finding a whole new set of metrics for self-worth. #BarrysStories

A post shared by Barry’s Bootcamp (@barrysbootcamp) on Apr 2, 2018 at 12:00pm PDT

Barry’sには、壁を打ち破るチャンスがあります。そして、私たちは見事壁を乗り越えた人たちから教えを受け、自分の人生のあらゆる局面でその教えを活かすことができます……。Tonyは、ずっと肥満に苦しんでいましたが、Barry’sで100ポンド(約45キロ)も痩せました。しかし、彼のストーリーは単に何ポンド痩せたということだけではありません。重要なのは、自尊心を取り戻すために全く新しい指標を見つけたということです。#BarrysStories

 

305 FitnessはInstagramで同じような成功を収めましたが、インフルエンサーの助けも借りています。心臓が高鳴るようなワークアウトと音楽が鳴り響く「rave-meets-workout」のダンスクラスのコメント欄は、ソーシャルメディアで反響を集めています。

「このクラスは非常に楽しく、アップビートなので、インフルエンサーはそのエネルギーを取り込みたいと思っています。Instagramのストーリーは、彼らにその機会を与えてくれます」と、インフルエンサーマーケティングエージェンシーのObviously創設者兼CEOのMae Karwowski氏は述べています。

 

Monday blues

be gone

#MakeSweatSexy

Just what the doctor ordered

New dances are here!! #TagAFriend who you wanna do this with

Choreo by @squatsnsplits Song by @monsieur_dangereux @notfx @reallazee

A post shared by 305 Fitness (@305fitness) on Jan 22, 2018 at 5:15pm PST

憂鬱な月曜日に / さようなら / #MakeSweatSexy / お医者さんもご満悦 / 新しいダンスを試してみて!!興味がありそうな友達に#TagAFriend(タグ付け)してね / 振り付けby @squatsnsplits、曲by @monsieur_dangereux @notfx @reallazee

 

「さらに」とKarwowski氏は付け足しました。「305 Fitnessは、プラットフォームを使用してインフルエンサーの体験をゲーム化することに非常に長けており、より多く投稿してくれた人にはクラスや特権を提供しています。これによって、クリエイターとブランドの間に肯定的なフィードバックループを作り出し、ユーザーを留めているのです。また、ストーリーをシェアしてくれるインフルエンサーに報酬を与えるというクリエイティブな方法が発展してきたため、本当に素晴らしいコンテンツをたくさん用意しています。多くの人々がこれらの投稿を見て、楽しそうだと感じて、同じように参加したいと思っています。そして、人々はこの体験が本物だと感じています。実際そうですからね」。

自分自身に問いかけてみましょう:他の人たちにシェアしたり、行動したくなるストーリーをソーシャルメディア上で語ってもらうためには、どうすれば良いのでしょうか?

接続機器を通じてコンテンツを配信する

2018年の今、コンテンツを消費するのは自分の携帯電話、タブレット、ノートパソコンだけではありません。そうです、現代の技術とは、コンテンツを他の多くの場所でも消費できることを意味します。

PelotonMirrorなどの企業は、革新的なデバイスを通じて、顧客の家庭に自社開発した新しいトレーニング体験をもたらしています。それは、全米各地のクローゼットでほこりをかぶっているZumbaやヨガのDVDとは異なり、実際に人々が必要とする家庭内エクササイズルーティンの始まりでもあるのです。

 

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中毒性の高い健康習慣としてもてはやされているPelotonは、インタラクティブなスクリーンを完備した屋内向けエクササイズバイクとルームランナーを提供しています。このディスプレイは、ある意味、Pelotonのニューヨーク本社で行われているライブやオンデマンドクラスをリアルタイムで放送し、世界を知る窓口として機能しています。ユーザーはクラスに参加するためにニューヨークに行く必要はありません。

 

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1日12時間のライブビデオが全国の家庭で放送され、快適なリビングルームでトレーニングすることを好む人に、常に新しく楽しいトレーニングを提供しています。そして、加入者に向けてパーソナライズされたメッセージを叫ぶインストラクターのクローズアップショットや、自分と同じ仮想クラスに参加している他のライダーと比較した測定結果を示すライブデータによって、まさにスタジオの真ん中にいるような没入感をもたらしています。

 

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今後発売予定のフィットネススタートアップであるMirrorは、その仮想体験をさらに進歩させました。それは、インタラクティブデジタルミラーが「LCDディスプレイ、サラウンドサウンドスピーカー、カメラ、マイク」の力を借りて、文字通りユーザーを認識し、彼らのニーズや能力を学習して調整したトレーニングを提供するというもの。トレーニングが不十分であれば、ひとり、または仲間と一緒に行うことができて、他のハイテク機器を必要としないオンデマンドのワークアウトをストリーミングしてくれます。たとえば、ヨガ、有酸素運動、ボクシング、筋力トレーニングなどです。

自分自身に問いかけてみましょう:このような革新的なテクノロジーは、あなたのビジネスでどのような役割を果たしますか? オーディエンスはどのようなデバイスを使用していて、あなたはどのようなコンテンツを配信することができますか?

音声起動型コンテンツを作り出す

あまりハイテクではありませんが、印象深い音声起動型コンテンツは今年のウェルネススペースで見られるトレンドです。FitbitHeadspaceのようなブランドは、Alexa Skillsを彼らの製品やサービスに取り入れています。Amazonの有名な仮想アシスタントと連携して、無数の既存アプリケーションや今後発表予定のアプリケーションを無料で使用できる拡張機能をAlexa Skillsで提供しています。

 

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シンプルに「アレクサ、Headspaceを開いて」と言うだけで、ユーザーが瞑想したり、ベッドでゆっくりさせたりできるように、一連のコマンドの中から選択してくれます。同様に、AlexaのFitBitスキルを使えば、加入者は毎日の統計、睡眠パターン、その他のフィットネス目標をチェックすることができます。

どちらのブランドもユーザーの期待に応えるまでの道のりはまだまだ長いですが、重要なのは音声認識スペース上で実験を行い、ユーザーの信頼を獲得していることです。「歳月人を待たず」と言いますが、技術も人を待ってはくれません。あなたの会社は、難局をうまく対処し、取引に利用可能なすべてのツールを活用できますか? 頭ひとつ抜け出し、成功を収めるためにすべきことはもうおわかりでしょう。脂肪の燃焼を感じるのが待ちきれない技術者はどうしたらいいかって?「アレクサ、7分のワークアウトを開始して」と言ってみて、何が起こるか見てみましょう。

自分自身に問いかけてみましょう:どの自社製品やコンテンツがAlexaやそれ以外の音声認識機能に向いているでしょうか?

 

Anastasia DyakovskayaはNewsCredの寄稿者です。

 

元記事「Fitness Content Marketing: 2018’s Top Trends」は2018年5月22日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのDawn Papandreaが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCred パブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

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