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マーケティング予算が限られている中で、多くの企業はB2Bコンテンツ配信戦略を見直し、投資効果の最大化を狙っています。 特に印刷およびデジタルメディアでの広告を通じて、多くのB2Bマーケティング担当者は出版物を含むペイドメディア戦略の有効性を認識していることでしょう。
今回はメディア広告をB2Bコンテンツ配信戦略に取り入れる理由と、それが需要を喚起しROIを生み出している理由をご紹介します。
特にデジタルメディアはこれまで無かったようなニッチな領域まで急速に拡大しており、主要な意思決定者は業界のニュースや洞察を得るために、これらのチャネルを利用しています。
3カ月間で平均3,210万人の訪問者がニュースメディアを閲覧し、1回の閲覧時間は平均1.95分間でした。
Pew Researchによるデジタルニュースファクトシート(英語)
多くの企業が、より特定のオーディエンス – たとえば意思決定者や購買力を持つ人々に直接アプローチするために、Googleなど運用型広告ネットワークから、メディアとの連携へ徐々にシフトしています。
📚 関連コンテンツ(英語):How to Build a Perfect Content Distribution Strategy
ブランド(企業)がメディアと連携して、そのメディアの読者に向けたタイアップコンテンツを展開します。多くの場合、タイアップコンテンツの内容は本質的に読者にとって有益であり、ブランドが所有する専門的な情報を読者に提供しながら、時間をかけて信頼関係を築きます。
B2Bのサイバーセキュリティ企業を例に考えてみましょう。
これらのブランドは、サイバーセキュリティの最新の侵害、脆弱性、脅威に関するニュースを提供するメディア(Cybersecurity Dive等)で、スポンサー付きコンテンツを宣伝することができるかもしれません。なぜなら、その記事を通じて、専門メディアの読者であるデータやインフラの保護に関心を持つ意思決定者に直接アプローチすることができるからです。
企業が印刷物やデジタルメディアなど、メディアに広告を出す際には、広告の利点を享受しながら、オーガニックなコンテンツマーケティングと同様の価値がある情報を提供します。この戦略は新しいリードの創出と、認知獲得の両方を同時にもたらしてくれます。
2024年4月に開催されたContent Marketing Instituteのウェビナー「Demand Gen in a Downturn: Top 3 Channels and Associated Tactics to Invest In(不況下の需要創出:投資すべきトップ3のチャネルとそれに関連する戦術)」では、業界の専門家が、組織がデジタルメディアを活用してブランドを構築し、質の高い見込み顧客を生み出す方法について議論しました。デジタルメディアへの広告投資は、現代のB2Bコンテンツ配信戦略において必須要素となりつつあります。
📅 関連コンテンツ(英語) : The Key to Content Planning for More Efficient Distribution
ペイドメディア戦略の一環として、デジタルメディアに広告を掲載するメリットをいくつか見てみましょう。
デジタルメディアに広告を掲載することで、自然検索や従来のネットワーク広告ではアクセスできなかった潜在顧客に自社のブランドが接触することになります。ブランドがターゲットとする読者と密接な関係にあるメディアを選ぶことで、製品を購入する可能性が高い意思決定者にメッセージを届けられます。
非常にニッチなメディアへの広告掲載が最も効果的であるブランドもあれば、より広範なアプローチで最高の成功を収めるブランドもあります。適切な選択は、ブランドのニーズや読者層によって異なります。
デジタルメディア上で、あなたのコンテンツを消費している読者は、すでに積極的に情報を求めている”情報収集”の段階にあります。このチャネルでは、潜在顧客が投資を検討しているタイミングで情報を提供することになり、リードの質とコンバージョン率に大きく影響を及ぼします。
メディアの読者がそのコンテンツを消費するのは、そのメディアが正確で適切な情報を提供しているという信頼があるからです。ブランドを尊敬される団体と連携させれば、ブランドは読者との信頼関係をより高いレベルで即座にスタートさせることができます。ウェビナーの共同制作など、メディアとのコラボレーションに取り組むブランドは、さらに大きな利益を得ることができます。
🤝 関連コンテンツ(英語): 6 Ways to Build Trust With Your B2B Audience
デジタルメディアへの広告を通じて、潜在顧客へのキャンペーン効果を長期にわたって維持することが可能です。この手法では、マルチスレッド(複数の接点を通じたコミュニケーション)な機会を活用し、同じ組織内の複数の意思決定者と関わることが可能です。
意思決定者の中には、SNSを好む人もいれば、ブログを好んで読む人もいます。複数のチャネルにまたがったキャンペーンを作成することで、利用者が自分に適した媒体から新たな情報を取得し、効率的に吸収することができます。複数のチャネルからメディアに接触している意思決定者に対しては、チャンネルをまたいで繰り返し接触することで、さらに強い信頼関係を築けるというメリットもあります。
ブランドはデジタルメディアに広告を出すことで、さまざまな機会を活用することができ、さらに複数のチャネルと読者にアクセスできるパブリッシャーと連携することで、ターゲットと接触する機会を増やし、コンバージョンを増加させることができます。
ブランドがデジタルメディアに広告を行うための方法を見てみましょう。
コンテンツアンプリフィケーションとは、 イベント、アクティベーション、キャンペーンといった既存のコンテンツを宣伝して、露出を増やす手法です。
メディアの読者に向けた、コンテンツアンプリフィケーション(タイアップだけではなく、クリック課金型広告を含む)は、特定の領域に深い興味関心を持つユーザーへ向けられるため、Googleのような広範なネットワーク広告と比較して、ターゲットオーディエンスに対して高い効果を示す傾向が見られます。
定番コンテンツを集めたコンテンツハブや、特定のテーマに焦点を当てたウェビナーなど、宣伝したいコンテンツの形式がなんであれ、メディアを通じてコンテンツを強調することで、ブランドの認知度を高め、信頼できる情報源としてブランドイメージを確立させることができます。
Supply Chain Diveより(英語): Zevia taps chief supply chain officer as part of transformation plan
グローバル企業のサプライチェーン部門を統括するサプライチェーンリーダー向けに特化したニュースメディアSupply Chain Diveでも、複数のコンテンツアンプリフィケーションの機会を提供しています。
オンデマンドの配送をサポートする物流テクノロジー企業である FRAYTでは、Supply Chain Diveの読者である サプライチェーン関係者へ向けて、同メディア内のディスプレイ広告を活用して、自社の最新レポートを宣伝し潜在顧客との接触機会を獲得しています。
多くのメディアは、ニュースレターを通じて読者と定期的にコミュニケーションを取っており、これらはしばしば高い開封率とクリック率を誇ります。読者はニュースレターが自分が興味を持っているテーマを扱っている場合、スポンサー付きコンテンツとスポンサーなしコンテンツを区別せず、有益な情報として受取り、コンテンツへの信頼を高めます。最も効果的なニュースレター掲載は、有益な情報提供とブランド認知度をバランス良く組み合わせています。
Marketing Dive Newsletterのニュースレター(英語)
デジタルマーケティングに特化したニュースメディアMarketing DiveのニュースレターでIndustry Dive社が行ったAudience Snapshots 2023のプロモーション事例を見てみましょう。Marketing Diveの読者は、最新のマーケティングニュースやヒント、コツを学ぶためにニュースレターを開きます。このスポンサー付きプロモーションは、マーケティング担当者が抱える課題に対するインサイトを提供することで、解決への手がかりを示唆してます。
スポンサー付きの記事は、メディアとのパートナーシップによって、通常のコンテンツと一緒に掲載される有益な記事を作成するというものです。スポンサー付きの記事は、有料コンテンツの配信を利用して、ブランドの認知度を高めるだけでなく、潜在的な顧客との信頼関係を築き、エンゲージメントと収益の両方を促進します。ターゲットを絞った記事の作成には専門知識とリソースが必要であるため、多くのブランドはパブリッシャーと提携し、パブリッシャーの読者層に関する深い知識を活用してコンテンツを作成します。
Retail Diveより(英語): Here’s what passage of the Fashion Act would mean for apparel companies
世界有数の金融グループであるHSBCがスポンサーを務めるこの記事は、小売業界のリーダー向けに特化したニュースレターRetail Diveに掲載されています。小売業のリーダー向けに特別に設計された、このニュースレターはスポンサー付き記事で、小売業界におけるブランドの専門知識を紹介しながら、トレンドとなっているトピックに関する貴重な情報を共有しています。HSBCは、ニュースジャッキングを巧みに利用し、ターゲット市場の注目を集め、信頼できる情報提供者として企業のポジティブなイメージを構築しています。
デジタルチャネルの拡大に伴い、多くのブランドがコラボレーションコンテンツを効果的な需要創出機会として考えています。たとえば、スポンサー付きのウェビナーでは、メディアがウェビナーを作成・宣伝し、スポンサーが業界の専門知識を提供しています。
CIO Diveより (英語): Finding Success in AI: How Enterprises Adopt Emerging Tech
従業員の満足度向上を支援するITプラットフォームを企業のIT部門に提供するnexthinkが、CIO(最高情報責任者)やIT分野のリーダーを対象に情報を提供するニュースメディアCIO Diveとタッグを組み、IT部門のエグゼクティブを対象に、現在彼らが最も関心を寄せているAIに焦点を当てたウェビナーを開催します。メディアがテーマに基づいて新規かつ高度にターゲティングされた読者を集めるため、コラボレーションコンテンツは企業にとって非常に効率が良い施策となりえます。
記事内のハイライトエリアは、読者に特に訴求する場所です。ここでは、メディアが指示を行い、注目すべき情報や選ばれたブランド(企業)の広告が表示されます。メディアがこのエリアに掲載するブランドを選ぶ主導権を持ち、読者の関心を引く広告を選択することで、メディアの信頼性を高めると同時に、クリック率も促進します。そのため、このエリアにはコラボレーションコンテンツも多く掲載されます。
Social Media Todayより(英語): Instagram Adds New Music Options, Including Soundtracks for Collaborative Posts
記事中広告を利用することで、ブランドは自社のメッセージと密接に関連するテーマを選ぶことで、読者が関心を持つタイミングで細分化されたアプローチを行うことができます。このターゲティング設定は、非常に質が高いリードの獲得に寄与します。
質の高いリードを見つけることは、需要を創出するマーケティング担当者(デマンドジェネレーション)にとって、常に課題であり、デジタルマーケティング担当者は適切なオーディエンスを見つけるのに苦労することがよくあります。B2Bコンテンツ配信戦略の広告プランに、デジタルメディアを取り入れることで、あらかじめブランドに興味関心が高いと定義されたターゲットオーディエンスと新たな接点を作ることができるため、マーケティング担当者が抱える両方の問題を解決できます。幅広いネットワークを持つメディアを提供するデジタルパブリッシャーを探すことで、ブランドは複数のターゲット読者をテストし、どのような戦略が最も効果的かを判断することができます。
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元記事「B2B Content Distribution: Why Advertising in Digital Publications Is an Essential Strategy」は、2023年8月15日にspringboardに掲載されました。
この記事は、IndustryDiveのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまでお願いします。
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