目次:
最近、あちこちでブランドキャラクターやマスコットを目にする機会が増えています。
2025年初めのSystem1の調査で、スーパーボウルの広告でブランドキャラクターが有名人を上回る効果を示したことが分かりました。ビジネス系メディア「Inc.」によると、「2020年から2023年の間に放映された308本のスーパーボウル広告を対象に、46,200人の回答者を調査した結果に基づく」とのことです。
System1は、ブランドキャラクターを起用したスーパーボウルのCMが、消費者の好感度、ブランド認知度、商業的な影響力の面で、有名人を起用したCMよりも高いスコアを記録したと明らかにしました。
共感やパーソナライゼーションが重視される今、ブランドキャラクターは企業の「顔」として消費者とつながり、ブランドの価値観を体現する、親しみやすく信頼できる存在となっています。B2Bブランドの中には、こうしたアプローチを型破りだと感じる企業もあります。しかし、複雑なサービスをわかりやすく、記憶に残りやすく、人間味のあるものにするマスコットは、むしろBtoBブランドにこそフィットすると気づくかもしれません。
本記事では、業界のリーダーたちが生み出したアイデアを紹介します。キャラクターやマスコットは自社ではどのように活用できるのか、考えてみてください。
NetLine社では、もともと404エラーページのシンプルなイラストとして登場したものが、10年以上の時を経て、今では企業の愛される宇宙飛行士マスコット「Luna」として知られるようになりました。
Lunaは探究と発見の象徴であり、コンテンツシンジケーション(自社サイトのコンテンツを他のWebサイトにも配信する仕組み)やリード生成の広大な宇宙を旅しながら、マーケターを導くというブランドの使命を体現しています。
ブランドアンバサダーとして、LunaはNetLine社のブログ、ツール、調査レポート、教育ハブ、イベントなど、さまざまな場面で存在感を発揮し、イノベーションと好奇心のつながりを強化しています。同社の最高戦略責任者であるDavid Fortinoは、「データ探索という概念と、マーケターが本来持つ好奇心が、宇宙飛行士の役割と完全に一致していた」と語っています。
このキャラクターがNetLine社の「顔」の一つとして、ブランドの最前線に立つべき存在であることは明らかでした。また、B2Bテクノロジーサービス業界では珍しく、遊び心を取り入れることができる貴重な存在でもありました。
同社の新しいIntentiveプラットフォームの一環として、Lunaは製品の重要な一部であり、製品説明文やあらゆるマーケティングの側面も含めて、宇宙というコンセプトから大きな影響を受けています。しかし、それ以上に印象的なのは、同社がグッズや特注オブジェを通じて、Lunaがオフラインや現実世界でも人々と交流できる方法を生み出したことです。
「NetLine社のグッズ全てに、Lunaのバージョンがある」とFortinoは語ります。
これは単なる目立つための手段ではなく、もっと重要なのは、顧客や参加者が実際に手に取り、飾りたくなるようなものであることです。
✔️関連コンテンツ:“ブランドストーリーテリング”とは?顧客を掴んで離さない、グローバル企業の成功事例
Hootsuite社もまた、競争が激化する市場で存在感を示し、変化の激しいSNSの世界でユーザーが迷わず活用できるように、多くの人に愛されるマスコットを採用した企業の一つです。
注: Hootsuite社や他の先進的な企業は、ブランドキャラクターのジェンダー代名詞をガイドラインや関連コンテンツで明記することがよくあります。例えば、Duolingoのフクロウ「デュオ」は“he/him(彼)”ですが、Hootsuite社のマスコットOwlyのジェンダー代名詞は“they/theirs(彼ら)”とされています。
最近のリブランディングに伴い、クリエイティブチームはOwlyのデザインを刷新し、ポーズが取れる全身像へと進化させました。
Hootsuite社と顧客双方の感情を模倣し、Owlyは感情表現やリアクション、共感が「できる」存在となりました。
Owlyは、今では正式にHootsuite社の「最高コネクション責任者(Chief Connection Officer)」として認定され、ブランドの価値観や世界観を擬人化した存在として知られるようになりました。アップデートされたOwly Hootersonは、同社のWebサイトやSNS、最新の広告キャンペーン、屋外広告、新ツール、アフィリエイトプログラム、グッズなど、さまざまな場面で活躍しています。
静止画やアニメーション、装飾的な演出や説明的な場面など、Owlyは知恵の象徴であり、愉快で個性あふれる案内役として活躍しています。Owlyは、SNSのプロたちが、新しいツールやベストプラクティスの活用、プラットフォームの更新などをスムーズに行えるように導く存在となっています。仲間意識、注目、思慮深さなど、コンテンツに応じた感情を表現できるため、Owlyの汎用性やエンゲージメントの可能性は無限大です。
✔️関連コンテンツ:日常にスパイスを。海外の若年層向けブランドキャンペーン7選
OwlyやLunaのようにブランド全体を象徴するマスコットは、メッセージをシンプルにし、信頼や認知度を高める強力な存在になり得ます。しかし、一度限りのキャンペーンや特定の製品向けのブランドキャラクターでも、大きなインパクトを生み出すことができます。
例えば、コスメブランドe.l.f. Cosmeticsは、「Holy Hydration!」スキンケアラインの宣伝にInstagramコメディアンから女優に転身したMegan Stalterを起用。彼女に「人々の耳元で囁く悪魔」役を演じさせ、ハロウィーンの時期にぴったりのキャンペーンを展開しました。
✔️関連コンテンツ(英語): Cue the Comedy: 3 Brand Campaigns Making People Laugh
関連する製品ページのコンテンツにも展開されるこのユーモラスな動画では、「Sinfluencer girlie」がターゲットを誘惑し、ニキビを潰したり、メイクをしたまま寝たり、日焼け止めをまったく塗らなかったりと、さまざまな“スキンケアの罪”を犯させようとします。そこに込められているのは、「e.l.f.がこんなに簡単にしてくれるのに、わざわざスキンケアをサボる理由なんてある?」というメッセージです。
e.l.f. CosmeticsのCMOであるKory Marchisottoは、次のように語っています。
e.l.f. SKINでは、博士号を持っていなくても理解できる、シンプルで効果的なスキンケアルーティンの提供を最優先事項としてきました。このキャンペーンを通じて、適切なスキンケアを魅力的に伝え、「肌のケアは複雑で面倒」という悪いイメージを払拭しています。
番外編のショート動画では、さまざまな「スキンケアの罪」を掘り下げ、視聴者は自分が犯している「罪」を診断できます。さらに、その結果に基づいて、自分に合ったおすすめの製品が表示される仕組みです。「Divine Skintervention」キャンペーンは、SNSで人気急上昇中のMegan Stalterの魅力を存分に活かしながら、このユニークなコンセプトを最大限活用しています。
✔️e.l.f. Cosmeticsの秀逸なマーケティングについてもっと読む:springboard Top 50 Content Marketing Brands of 2024.
B2B分野で、Salesforce社はどれほど洗練された製品やサービスであっても、マスコットがいかに大きな影響力を持つかを示してきました。
同社にはSalesforceのテクノロジーを擬人化した10体以上のキャラクターが活躍しており、大きなアイデアを分かりやすく伝えるため、ブランドイラストレーション(ブランドの価値観や世界観を体現する独自のイラスト)の力を積極的に活用しています。
✔️関連コンテンツ:顧客が最強のブランドインフルエンサーである理由とは。5つの顧客エンゲージメント戦略事例
「新しいスキルの習得や人とのつながり、コミュニティへの還元など、Astroとその仲間たちは、いつでもユーザーを応援している」と、Domenique Sillett Buxton(Salesforce社 ブランドデザイン、キャラクター、カルチャー担当エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター)は言います。
しかし、これらのキャラクターは単なる飾りではありません。それぞれがSalesforceのエコシステム内で特定の分野、対象者、要素を担っており、ユーザーが自分の課題を認識しやすく、理解しやすく、そして楽しみながら学べるように設計されています。
これらのキャラクターは全て、より広範なコミュニティからインスピレーションを受けて誕生しました。
例えばAstroは、Salesforceの新規ユーザーを象徴するフレンドリーなキャラクターです。Salesforceのシステムや機能の多さから活用に不安を感じるユーザーに対し、簡単に操作できるようサポートします。そのほか、クマのCodeyはコーディングや技術的なスキルを象徴し、Einstein(アインシュタイン)はAIとデータ分析を親しみやすいキャラクターとして表現することで、ユーザーの機械学習に対する心理的ハードルを下げています。
さらに、アインシュタインという信頼感のある科学者の顔をブランドの一部に取り入れたことは、ブランドイメージに大きな効果をもたらしました。「彼は本当に素晴らしい人物であり、世界で最も引用される一人でもある」と、Chris Fleming(Salesforce社 グローバルブランドマーケティング担当エグゼクティブ・バイスプレジデント)は言います。
これは、当社にとってこれまでで最良のブランディングの決断の一つでした。
✔️関連コンテンツ:α世代の広告トレンドを生む、さまざまなプラットフォーム発のコンテンツ:STYLUS Trend Topics⑩
この記事は、SpringboardのAnastasia Dyakovskayaが執筆し、Industry DiveがDiveMarketplaceを通じてライセンスを取得したものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまでお願いいたします。
元記事「4 Brand Characters Building Trust and Engagement in 2025」は2025年2月19日にstudioID’s insights blog – springboardに掲載されました。
また、日本におけるIndustryDiveパブリッシャーネットワークに関してはamana Content Marketingまでお問い合わせください。
amana BRANDING
amana BRANDING
共感や信頼を通して顧客にとっての価値を高めていく「企業ブランディング」、時代に合わせてブランドを見直していく「リブランディング」、組織力をあげるための「インナーブランディング」、ブランドの魅力をショップや展示会で演出する「空間ブランディング」、地域の魅力を引き出し継続的に成長をサポートする「地域ブランディング」など、幅広いブランディングに対応しています。
amana PROMOTION
amana PROMOTION
お客様の目的や課題を深く理解した上で、最適な媒体やツールを選択。オーダーメイドによるプロモーションの企画を提案いたします。マス広告から、Webサイトやアプリケーションなどのデジタル領域、雑誌メデイア、リアルな空間でのイベントまで、アマナのさまざまなサービスを組み合わせて展開するプロモーションプランニングを得意としています。