受付終了
働き方改革の促進やコロナ禍により、ライフスタイル、移動やコミュニケーションなど、あらゆる分野でこれまでとは異なるアイデアや手法が求められています。このような先行きの見えない状況においては、「問い」を立て、社会を再解釈・再構築するアート的な思考や発想の転換が必要です。
アーティストとして、生き物との共作のプロセスから人間や社会の本質を問いかけているのがAKI INOMATAさんです。実在の都市を模して制作した「殻」をヤドカリに提供し、棲家である「やど」を入れ替える作品《やどかりに「やど」をわたしてみる》では、生まれた土地で定義され、ライフスタイルによって可変する居住地や国籍といった一種の“殻”に包まれているアイデンティティに疑問を呈しています。
一方、「地球温暖化で水面が上昇した未来都市はどうなるのか?」という問いから生み出された人工エラ《AMPHIBIO》で話題になったのが、生物の機能から着想を得て工学技術に応用するバイオミミクリデザイナーの亀井潤さんです。亀井さんが海面上昇という来たる課題に提案したのが、予防でも抑制でもなく、”水中でともに暮らす”ということでした。
両者に共通するのは、未知のモノ、新たなクリエイティブを生み出すために3Dプリンティングなどのテクノロジーを使って表現を更新しているということ。COVID-19の流行や環境悪化による天災など予測できない現状は、同時に新たなサービスや価値を生み出すチャンスでもあります。アート×テクノロジーのちからであるべき未来の社会へ「問い」を投げかけ、創造しているおふたりと株式会社アマナのオモシロ未来研究所のM.C.BOOから、そのヒントを探ります。
協力:株式会社ストラタシス・ジャパン