Facebookに投稿された友達の写真や街中の広告を見て、何となく「良い写真だな」と思うことってありますよね? 広報やマーケティングを担当されている方は、「良い写真を使いたいです」、「いい感じで撮ってください!」とフォトグラファーにお願いする機会も多いのではないでしょうか。
でも、その時の「良い」とはいったい何なのでしょう? 「良い写真」とはどんな写真のことを指すのか、説明できる方は実はそれほど多くないかもしれません。
「良い写真って具体的にどんなもの?」 意外と誰も教えてくれなかった、そんな素朴な疑問をひも解きます!
良い写真の条件とはズバリ、「あなたの好みであるかどうか?」。1枚の写真を手に取って見た時、直観的に「これは良い写真」と思ったのなら、その1枚はあなたにとって紛れもなく良い写真です。
とはいっても、「何となく良いとは思うけど‥本当に良いのかわからない‥」と不安を感じることもありますよね。「良い」というひと言だけでは他人にその良さは共有できませんし、仕事で撮影を依頼したり、素材を選んだりする立場なら、なぜそれが良い写真なのか尚更きちんと説明できないといけません。
大切なのは、「良いと思った気持ち」を人に伝えるために言葉にすること。つまり、良い写真を見分けるというのは、その写真を良いと感じた理由「Why?」を言語化することなんです。
良い写真を見分けることは、料理に例えれば「おいしく感じたか、そうでないか」を具体的な理由とあわせて自分の言葉で伝えることと同じです。同じ料理を食べても「スパイシーでおいしい」、「辛すぎてちょっと‥」という人がいるように、おいしさを判断する基準・理由は人によってさまざまです。料理の場合、小さい頃から慣れ親しんできた家庭料理の味付けが基準になる場合が多いかもしれませんね。
では写真の場合、自分の好みを知り、具体的な基準を手に入れるためにはどうすればいいでしょうか? そのための方法の1つは、あなたが良いと思う写真を100枚ファイリングすることです。もちろんこれはパソコンの中に保存していく方法でも良いですし、パワーポイントに貼り付けていく形でも良いです。まずはジャンルやカテゴリーにとらわれず、直観的に良いと思う写真をピックアップしていきましょう。
ファイリングする際は、その写真のどこが良いと思うのかメモをつけておくことがポイントです。その1枚1枚に、「青」「セピアカラー」「若くて健康的」「渋い」「透明感があって爽やか」「重厚で厳かな感じ」など、色や特徴、形容詞などを付けて分類できるとさらに効果的です。
気づけばいつの間にか、ポップ、カラフル、シンプル、静的、ストーリー性など、好きな特徴や要素が見えてくるはずです。さらにそこから好きな写真を絞り込んでいくことで、よりはっきりとした「良い理由」や、自分が撮りたい写真の方向性が決まっていきます。
好きなファッション誌の切り抜きを集めていくと、自然と好きなテイストやコーディネートのパターンが見えてくるのと同じかもしれません。食べ物に例えるなら、「グルメレポーターになれ!」ということですね(笑)。
「良い写真の見分け方」、いかがだったでしょうか? 今回ご紹介した内容を意識するだけで、写真の仕上がりは大きく変わってきます。実はこれ、プロの場合も同じなんです。
撮影にあたって表現したい要素を言葉で表し、それを強く意識して臨むフォトグラファーと、ただ漠然ときれいな写真撮ろうとするフォトグラファーとでは結果的に作品のクオリティにも差が出ます。撮影を依頼する場合もプロだからと遠慮せず、感覚的でも構わないのであなた自身の言葉でどんどん伝えていきましょう。「なんか違う‥」でも大丈夫!それを汲み取ることも、フォトグラファーの大切な仕事ですから。
また、言語化された裏付けのある「良い写真」を見続けることで、知らず知らずのうちにイメージトレーニングになり、自分でも同じような写真を撮るようになっていきます。多くの人のおいしさの基準が家庭料理にあるように、写真の場合も環境が人を変えるということかもしれませんね。
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