景気後退の時期だからこそ、企業がコンテンツを大事に扱うべき理由

banana

studioIDのコンテンツ担当バイスプレジデント、Matt McCueは、経済が不安定な時代にコンテンツがこれまで以上に重要である理由を強調しています。

ジミー・カーター大統領時代のホワイトハウスは「リセッション(景気後退)」の代わりに「バナナ」という言葉を使いました。それはひどい響きの言葉でありながらも、おもしろい響きがある言葉だからです。今、私たちが置かれている状況はなんと呼べばいいのでしょうか。「容赦のない経済」「不安定な経済」あるいは「完全なバナナ」でしょうか。難しいところです。しかし、どのように表現しようとも経済が低迷すると多くの企業が予算を見直し、支出を削減する傾向にあります。その結果、マーケティングや広告などの分野が見直され、コンテンツ制作の予算が削減されることも。

しかし、経済的な苦境にあるときこそ、コンテンツを重要視すべきだという調査結果があります。

studioIDの調査によると、予算を削減し過ぎたブランドは、予算を安定的に維持したブランドと比べて不況から抜け出すのが遅くなり、不利な立場になることが何度も明らかになっています。

コンテンツは、クライアントのブランドへの関心と売上をつなぐ重要なものであり、今(あるいは今後も)削減したいものではありません。

フォーチュン1000企業や大手B2Bブランドのコンテンツ責任者で構成されるstudioIDネットワークに、今年のコンテンツ予算についてアンケートしたところ、回答者の半数以上が「増えた」と答えています。この「バナナ(景気退)」の時期に、コンテンツプログラムの先行きに暗い影響を与えるスクを冒すことができない5つの理由をご紹介します。

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顧客が必要としているもの

ボラティリティはすべての企業にとって良いことではないかもしれませんが、ジャーナリスティックなコンテンツビジネスに携わる企業にとっては、良いことです。 なぜなら、オーディエンスが経済の浮き沈みを乗り越えるのに役立つガイドを作成し、オーディエンスが航海できるよう支援できるからです。

たとえば、パンデミック危機では、ブランドが方向転換して、オーディエンスに対して暗闇の中に光を提供し、 不安定な時代を乗り越えるのを支援するための価値を提示することができました。

StudioIDが所有し、運営しているサイトの1つにCFO.comがあります。今、あなたが最高財務責任者(CFO)であると想像してみてください。あなたは、これまで使ってきたプレイブックを変更する必要があります。新しいプレイブックは「DROOM」に焦点を当てており、「資金を使い果たさないようにすること」です。 2008年の不況時にCFOでなかった場合は、その経験に頼ることができないため、今、役に立つ知見を探しています。

そこで、私たちコンテンツクリエイターの出番です。独占的なブランドコンテンツパートナーであるNetSuiteと共同で、この経済状況での運営方法CFOツールキットを開発しています。これは、CFOが自分のC-Suiteと効果的なコミュニケーションをとる方法から、M&Aの機会を比較検討する方法まで、あらゆることを行うための具体的な戦術が含まれています。このコンテンツは反響を呼ぶと確信しています。

まず、あなたはこの時期に、顧客や見込み客が直面する特有の問題点について考えてください。もしガイダンスを提供できなければ、顧客を海に置き去りにすることになり、貴社は顧客の視界から外れてしまうでしょう。しかし、役に立つコンテンツを提供し顧客のヒーローになれれば、貴社と貴社の製品やサービスは、より良い状況につながる脱出口として注目されるでしょう。

ビジネスは常にコントロールできないが、顧客体験はコントロールできる

あなたはすばらしいコンテンツプログラムを持っていても、自らのコントロールや権限がおよばない理由で、貴社のビジネスが今、苦境に立たされているかもしれません。ですから、価値のある顧客体験を生み出すために、自分がコントロールできることに集中してください。顧客や見込み客のための継続的なリソースとなるのです(上記参照)。

調査によると、カスタマーエクスペリエンス戦略の導入に成功した企業は、顧客満足度の向上、顧客離れの減少、収益の増加を実現しています

この厳しいビジネス環境では、「ビジネスの終了」と「この期間にあなたがどのようにビジネスをしていたかをオーディエンスが覚える」という2つのことが起こります。顧客満足度を高めるためにできるのは、現在も将来も、ビジネスの役に立つことだけです。

コンテンツプログラムは照明のスイッチではない、オン・オフを切り替えるべきではない

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コンテンツプログラムで最も困難な点であり、見方によっては最も魅力的な点の1つは、フルタイムの努力が必要なことです。照明のスイッチのようにオンとオフを切り替えられません。継続的に手入れが必要な庭なのです。この考え方は実体験に基づくものです。私たちの親会社であるIndustry Diveは10年間、コンテンツビジネスに携わり、3人の創業者から始まり、今や1億ドルの売上を達成する組織に成長しています。

毎週、毎日、読者に価値あるコンテンツを提供することで、現在の成功を実現しました。

このフルタイムの努力と、オーディエンスへのエンゲージメントの向上、ニュースレターの購読者数と開封率の向上、サイトやチャンネル全体の読者数増加には、直接的な相関関係があります。

studioIDのブランドパートナーにも同様のことが当てはまります。年間プログラムを実施し、定期的なペースで公開しているクライアントは、サイトのトラフィックとオーディエンスのエンゲージメントの増加を目の当たりにし、見ず知らずの人をマーケティングに適したリードに変え、関連するコンテンツを通じて営業につなげることに成功しています。

私はランナーなので、良くも悪くもなんでもランニングに例えてしまいます。この場合、マラソンのトレーニングだと考えてみてください。コンスタントに走れば体力がつき、次のランニングが少し楽になります。その一方で何カ月もトレーニングをしないと、マラソンに必要なレベルのトレーニングはおろか、体型を戻すだけでもかなり難しくなってしまいます。

景気が低迷しているときでも、最高のコンテンツ状態を維持しなければ、 おそらくその先で大きな障害が待ち受けているでしょう 。

あなたの会社に必要なもの、「良いコンテンツは良いビジネス」

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コンテンツは「あればいい」というものではありません。「なくてはならない」必需品です。調査によると、意思決定者は営業担当者と関わり、購買決定を下すまでに313のコンテンツを消費します。つまり、私たちコンテンツマーケターと私たちが制作するコンテンツは、見込み客が私たちのブランドに興味を持ち、彼らが販売につながる行動を取らざるを得ないと感じるようになるまでの重要な「鎖」なのです。重要でROIの高い、オーディエンスへの導線を閉ざしたいと誰が思うのでしょうか?

IBMの元CEOであるThomas J.Watson, Jr.(トーマス・J・ワトソン・ジュニア)がデザインについて「Good content is good business(良いコンテンツは良いビジネスだ)」とよくいっていました。これは景気が良いときだけでなく、現在にもいえることです。

かつて隆盛を極めたものの現在では影を潜めた、コンテンツプログラムはオーディエンスや見込み客に何を伝えているのでしょうか。彼らがあなたのアドバイスを頼りにできなくなったとき、それは何を意味しますか? これはあなたのビジネスがうまくいっていないことを示す直接的な指標であり、あなたが彼らの目標達成をサポートする安定したパートナーとして最適なポジションにいないのではないかという不安を煽る可能性があります。

業界をリードする企業は、経済が苦境に陥っている中で、自らの優位性を高めるためのポジショニングを心得ているものです。他の企業が苦戦し、マーケティング予算を削減し、新規顧客を見つけるのに苦労する中、真のリーダーはそのスパイラルの前に出て侵略者となります。その結果として、ただ「生き残る」のではなく、ビジネスを成長させることができるのです。

アドバイス:重要な改善のために時間を使う

ここ数年、多くのブランドが急成長に注力し、コンテンツプログラムがそのスピードを支えてきたことが多くありました。急成長の時期には、コンテンツプログラムの基本的で重要な部分の一部が脇に追いやられてしまうことがあります。それは理解できことです。

しかし、もしコンテンツプログラムのより豪華な部分にブレーキをかける必要があるときは、コンテンツの監査を行なう絶好の機会になります。エバーグリーンなテーマを持つコンテンツを探し、新しいリサーチやベストプラクティスを取り入れて、時代に合わせてアップデートしましょう。これにより、たとえ予算的に以前ほど新しいコンテンツを用意できなくても、オーディエンスに価値を提供し続けることができます。

上位のパフォーマーを評価し、リフレッシュすることで、オーガニックSEOが大幅に強化され、その成功をオーガニックなソーシャルプロモーションと組み合わせることができます。

そして、これらのインサイトを利用して、ターゲットとなるオーディエンスの層に直接つながる、より「安全」なコンテンツやキャンペーンに投資することができます(読者が気になっていることをコンテンツと結びつけることができるように、22の業界にわたる読者のスナップショットを用意しています)。

近い将来、あなたの組織の予算を管理する人たちに対して、困難な時期にブランドのオーディエンスのリソースとなること。顧客体験を改善すること。顧客や見込み客とのつながりを強化すること。有料の手段に頼ることなく独自のチャネルで重要な改善を行なうこと。そしてあなたのブランドに対するクライアントの関心と売上をつなぐ重要なリンクであり続けることを伝えることができれば、時代がどのように変化しても、コンテンツへの投資を続けることを強く主張することができます。

元記事「Why Your Business Can’t Afford to Go Dark on Content in an Economic Downturn」は、2022年7月20日にspringboardに掲載されました。

この記事は、IndustryDiveのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまでお願いします。

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コンテンツマーケティングの本場であるアメリカで、業界を牽引するリーディングカンパニーであるIndustry Dive。国内唯一の独占パートナーであるアマナがその集合知を活用し、成果へと繋がるコンテンツマーケティングをサポートします。
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