遅れを取るな!Cookie廃止が始まった今、マーケターがやらなければならない3施策

climb the cookie mountain

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本稿はPublishers Clearing House (PCH) Media の最高収益責任者であるTim Blaz氏によるゲスト記事です。意見は著者自身のものとなります。

Googleはついに、2024年にサードパーティのCookieを段階的に廃止する計画を前進させると発表しました。1月4日から、無作為に選ばれた全世界のChromeユーザーの1%に対するCookie廃止を行っています。これにより、マーケティング担当者は未知の海を航行することになり、Cookieから得られるデータの管理が不適切であれば、ビジネスの存続を脅かすほどのROIの問題に発展するなど、差し迫った課題に直面することになります。

しかし、希望はあります。マーケティング担当者はターゲティング戦略とアトリビューションの方法論を再考すれば、Cookieが廃止されても問題はないでしょう。進化するプライバシー基準がもたらす未来でさらに成果を得るために、マーケティング担当者が今取るべき3つの重要なアクションがあります。

まずは何よりも先に”ターゲティングオプションのテスト”を実施せよ

Cookieの廃止を見越して、先見の明のある企業は、The Trade Desk社が開発するUnified ID 2.0からGoogleのプライバシーサンドボックスまで、独自のターゲティングや測定戦略、ソリューションを何年も前から実装してきました。Cookieが完全に廃止される前に複数のターゲティングオプションをテストすることは、今後の広告費用対効果(ROAS)を維持するだけでなく、成長させるための規模とセキュリティの確保にも役立ちます。

そのほか、実際のユーザーに関するゼロパーティおよびファーストパーティの許可データを持つ企業や、関連する広告スペースを持つメディアと、ターゲットユーザーにリーチしたいブランドとの間で機能するDSPの提携も検討するとよいでしょう。

どのようなアプローチにせよ、マーケティングエコシステム全体の多くの企業がテストを開始するのをギリギリまで待っているため、今すぐ準備を始めることが重要です。今、将来の成功のための土台となる長期的な戦略を立てて実行しなければ、後れを取るリスクがあります。

目標のためにはとにかく”ゼロパーティデータ”と”ファーストパーティデータ”を優先すべき

Cookieの段階的廃止に伴い、コアオーディエンスをターゲットにするサードパーティCookieが利用できなくなります。マーケティング担当者はターゲティングとROASの目標を達成するために、ゼロパーティデータとファーストパーティデータを優先しなければなりません。そして、既存顧客と見込み客とのエンゲージメントを継続することでブランドロイヤルティを守る必要があります。透明性の高いデータ収集を続け、登録ユーザーに基づくゼロパーティデータ(消費者が積極的に企業と共有する情報)を提供するデータプロバイダーと提携することで、顧客の信頼感を高めブランドの評判を守ることができます。

さらに、マーケティング担当者は、キャンペーン戦略におけるサードパーティCookieの代わりに、ゼロパーティデータとファーストパーティデータの独自のデータベースを構築することを検討する必要があります。たとえば、オプトインした消費者を対象としたリードジェネレーションキャンペーンを提供するメディアと提携することで、マーケティング担当者は独自データを収集できます。

📚 関連コンテンツ(英語): 6 Lead-Gen Tactics That Work for 2024

これらの戦略により、業界の変化に関係なく、実際に関連性が高いユーザーを正確にターゲティングし、つながることができます。

最重要事項は常に”消費者にフォーカスできているかどうか”

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消費者はマーケティング担当者にとって、常に最優先すべき存在です。新たなCookieレスの戦略を実施する際には、そのニーズに優先順位を付けることが特に重要になります。消費者の嗜好を考慮しないマーケティング担当者は、特にデータの透明性に関して、ビジネスの機会を失ってしまうリスクがあります。個人情報などのデータを企業がどのように取り扱っているか、不正やプライバシーの侵害はないかなど、データ保護に関する消費者の意識は高まっています。実際、Publishers Clearing House社のConsumer Insightsによる最近のレポートによると、25歳以上のアメリカ人の58%が、「データの取り扱いについて評判の悪い企業とのやり取りをやめる意思がある」と回答しています。

消費者からの自発的な情報提供でも、AppleによるAppTracking Transparencyを通じたトラッキングのオプトアウトでも、情報提供の内容や有無を決定する権力は消費者のものになりつつあり、今後も大きくなっていくでしょう。ブランドのマーケティング担当者は、透明性の高いデータ収集ポリシーを優先することで信頼とロイヤルティを構築し、顧客が自身のデータの管理方法を確認できるようにしなければなりません。

▶️ 関連リソース(英語): How Do You Use Brand Storytelling to Build Lasting Trust With Your Audience? | Into the Funnel [Ft. Pfizer]

Cookieのない未来にはまだまだ多くの不確定要素がありますが、Cookieの廃止がまもなく行われることは確かです。マーケティング担当者は、今すぐできるだけ多くのソリューションをテストし、独自のゼロパーティデータとファーストパーティデータを収集し、信頼性の高いデータとIDソリューションを提供するパートナーを選び、データの透明性を優先しなければなりません。特にゼロパーティデータとファーストパーティデータは、効果的なターゲティングと測定の原動力です。今すぐ対策を始めることで、2024年以降の成功に向けて準備を進めたといえるでしょう。

この記事は、Marketing DiveTim Brazが執筆し、Industry DiveがDiveMarketplaceを通じてライセンスを取得したものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまでお願いいたします。

元記事「Mastering cookie deprecation: 3 essential insights for marketers」は2024年1月4日にstudioID’s insights blog – springboardに掲載されました。

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