インフルエンサーマーケティング:2025年最新トレンドと広告事例

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングとは?

インフルエンサーマーケティングは、「SNSを中心にフォロワーやファンを持つインフルエンサーを活用して、商品やサービスの認知拡大やブランドエンゲージメントを高める手法」のことです。

まもなく2025年。最近の企業によるインフルエンサーマーケティングの動向を見てみると、この手法はこれまでの「フォロワー数重視」から、「エンゲージメントや信頼性、クリエイティビティを重視したアプローチ」にシフトしている傾向があります。

本記事では、インフルエンサーマーケティングの最新トレンドの概観と、その具体的事例についてご紹介します。

2025年に向けた最新トレンド

1.マイクロ・ナノインフルエンサーの台頭 

インフルエンサーは、フォロワー数に応じて以下の4つに分類されます。
・メガインフルエンサー(100万人以上)
・ミドル(マクロ)インフルエンサー(10万~100万人)
・マイクロインフルエンサー(1万~10万人)
・ナノインフルエンサー(数千~1万人)

近年注目されているが、比較的小規模なフォロワー数を持つ「マイクロ・ナノインフルエンサー」。マイクロ・ナノインフルエンサーの活用は、ターゲット層に直接リーチし、購買行動につなげるプロモーション展開に最適であるとの見方が強まってきています。

注目されている理由
・特定の商品ジャンルやマーケットで専門性を発揮。
・ターゲットフォロワーとの距離が近く、信頼性が高い。
・限られた予算でも実施可能。

2.バーチャルインフルエンサーの未来

SNSの進歩やAI技術の発達に伴い、現実と見紛うほどリアルなCGで描かれたバーチャルインフルエンサーの分野も、新たなトレンドとして成長しています。日本におけるバーチャルインフルエンサーの一例として、リアルな外観を持つバーチャルモデルとして2018年に活動を開始した「Imma」が有名です。彼女はファッションやコスメを中心に『DIOR』『PUMA』『IKEA』といった世界的なブランドとのコラボレーションを実現しています。

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出典:@imma.gram

バーチャルインフルエンサーのメリット
・炎上リスクが低い:管理が容易で、企業のイメージに合わせた人物制作と活動が可能。
・グローバル展開に有効:多言語対応や時間制約のないプロモーションが実現可能。

今後、オンラインとオフラインを融合させたイベントやリアルタイムでのインタラクティブな交流がさらに進化する見込みです。

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3.持続可能性(サステナビリティ)と社会貢献の重視

社会課題に対する関心が高まる中、「持続可能性」や「社会貢献性」に焦点を当てたコンテンツを発信するインフルエンサーも増加中。サステナブルやSDGsをテーマに情報を発信する彼ら/彼女らは、「エシカルインフルエンサー」とも呼ばれています。企業も、このような価値観を共有するインフルエンサーと提携することで、第三者視点でのブランドの信頼性や共感を高めることが可能です。社会課題への感度が高いユーザーに絞った効果的な発信が魅力ですが、「SDGsウォッシュ」と受け取られると依頼を受けてもらえない場合もあるため注意が必要です。

エシカルインフルエンサーの特徴
・SDGsや環境問題に関する情報を発信。
・価値観を共有するユーザー層から高い支持を得る。

 

インフルエンサーマーケティングの広告事例

Mattel(玩具)

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出典:セガトイズ×マテル「#バズゅCam×バービー」コラボレーション(dtimes.jp)

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出典:【公式】バービーキャンペーン@Barbiejp_CP

世界一有名なファッションドール「バービー(Barbie™)」を展開するMattelは、同業他社であるセガトイズ社とコラボレーションを実現。バービーがセガトイズ社から発売したバズる玩具、「#バズゅCam」を使用するVlogインフルエンサーとしての新たな一面を見せたことで話題になりました。

「バービー」のコンセプト、「You Can Be Anything(あなたは何にだってなれる)」、『#バズゅCam』の「夢を持つ大切さと、その夢を叶えることができる」というそれぞれの理念や想いに共感したことから生まれた本コラボレーション。企業同士のコラボによりインフルエンサーの新たな可能性を示した事例です。

「Anui」アダストリア(アパレルブランド)

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出典:あやせりんて@rinsta_xd

ジェンダーフリーブランド「Anui」を展開する株式会社アダストリアは、SNS総フォロワー36万超えのインフルエンサー・あやせりんて氏とコラボレーションし、新たな広告手法の可能性を示しました。

あやせりんて氏は、ジェンダーレスなファッションとライフスタイルを発信するインフルエンサーで、多様性に共感するフォロワーとの強いエンゲージメントが特長です。彼女の価値観と、Anuiが掲げる「FASHIONをもっと自由に」という理念が一致したことでコラボアイテムが発売されました。

このプロモーションは、商品のコンセプトとインフルエンサーの個性が合致した好例として評価されています。Anuiはインフルエンサーを活用することで、ターゲット層に深く刺さるブランドストーリーの伝達と、購買意欲の向上を実現しました。

エシカルインフルエンサーが終結した「ELEMINIST MEET Vol.4」 

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出典:エシカル・インフルエンサーイベント「ELEMINIST MEET Vol.4」 (eleminist.com)

2024年6月、東京・青山で開催された「ELEMINIST MEET Vol.4」は、エシカルインフルエンサーと企業の交流を通じて、持続可能な社会への貢献を具体化した事例です。

イベントにはエシカルへの興味・関心が高いインフルエンサーや購読者が招待されました。「帝人フロンティア」「明治」「パタゴニア」などさまざまな業界の企業が出展し、環境問題やものづくりへの取り組みを紹介。さらに、オンラインとオフラインの垣根を越えた形式で、多くの参加者がイベントを体験。エシカルインフルエンサーが発信する投稿は、SNSを通じてエシカル消費への意識をさらに拡大させ、イベント終了後も継続的な波及効果を生み出しています。

近年ではオンライン/オフラインの垣根を越えてインフルエンサーと関わりを持てるイベントも増えてきていますので、その動向にも注目するとよいでしょう。

インフルエンサーマーケティングの課題と解決策

・透明性の向上

ブランドイメージを保つことは従来通り大切ですが、昨今では法的な視点も欠かせません。消費者保護の観点から、インフルエンサーマーケティングには明確な広告表記や透明性の確保が求められています。規制が徐々に強化されている中で、インフルエンサーとの信頼構築はもちろん、法律や規制に関する十分な情報やトレーニングの機会を提供することも、企業のブランドイメージを守る上で必要な要素になっています。

・アルゴリズムの変化

SNSプラットフォームのアルゴリズムは日々変化を続けています。よって、コンテンツ(画像や動画)のクオリティを向上させる工夫はもちろん、常に最新のアルゴリズムを学ぶことも不可欠です。例えば、ユーザーがいいね、コメントなどのアクションを行う可能性の高い「エンゲージメント重視」の傾向が強まっていることから、インフルエンサーの選定はフォロワー数だけに捉われず、「フォロワーとブランドの相性」までを考慮して実施する必要性が高まっています。

まとめ

2024年も終わりに近づく現在、インフルエンサーマーケティングは、ナノ・マイクロインフルエンサーやバーチャルインフルエンサーの活用、持続可能性への取り組みなど、一層の多様化が進んでいます。成功の鍵は、インフルエンサーとブランドの価値観の一致と、消費者に共感されるメッセージを発信できるかどうかにかかっています。

当社では、インフルエンサーのキャスティングからコンテンツ制作まで、総合的なサポートを提供しています。マーケティングの最適化をお考えの方は、ぜひお問い合わせください。

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文:田中良

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