どんなジャンルのクリエイティブでも、制作中のあらゆる局面で課題を突破するための「アイデア」が求められます。
映像の仕事ーーTVCM、Web広告、企業のブランディングムービーなど、いかなるジャンルでも「何か良いアイデア」が求められて企画がスタートすることがほとんどです。
アマナのムービーディレクターの粉川です。
今回はアマナのムービーディレクターが普段どのようにアイデアを出しているのか、話していきたいと思います。なにかアイデア創出が求められた際に、ぜひ参考にしてください。
それではまず、アイデアを出すためにする最初のアクションについてです。
映像の企画を出す際に、ムービーディレクターはどのようなアプローチで考え始めるのでしょうか。
私はオリエンテーションの際に出たキーワードから連想されるイメージの写真やグラフィックを手当たり次第集めてムードボードを作るところから始めます。それを作って眺める。右脳を使うところからスタートします。取捨選択したり、作り直したりすることでイメージが少しずつ具体化していき、映像のストーリーやビジュアルが生まれるきっかけを探っていきます。
他のディレクターはどうでしょうか。同じチームのメンバーに聞いてみました。
ディレクターJさん企画にする製品やサービスを汎用的な英語名にしてそこに「ad」をくっつけてネット検索する。そうすることで世界中の多様な先人たちのアーカイブに触れることができて、おおまかに一般的なイメージが掴める。
さらに、とにもかくにも情報収集からスタートするという意見もありました。
ディレクターYさんクライアントの企業サイト、会社案内や統合レポート、中期経営計画、リクルートサイトなどからそれらからクライアントが大事にしているものを掴んでいくところからスタートする。
初動の具体的なアプローチは違っていても、共通するのは、「インプット」からスタートすることでした。
アイデアが出ない時はインプットが足りないことが多いのでとにかくインプットを多くすることが重要、とYさんが話してくれたんですが、まず最初にイメージであったり、情報だったりを収集して「インプット」することが大切なようですね。
では、どうやって情報収集することが多いのでしょうか。
ディレクターSさん主にYouTubeやvimeoなどの動画サイト、さらにPinterestが多い。ワードを広げたい時は、Chat GPTで類似ワードを探してもらったり、言葉からイメージを広げて画像(絵)のイメージを探したりもする。
AIに壁打ち相手になってもらうのは、スタンダードになってきましたね!
さらに、こんな意見も。
ディレクターSさん日頃から、面白いな!いいな!と思った映像や画像、イベント(コンサートや舞台など)などを記録しておくことがとても重要! 引き出しを広げるという意味で、頭の片隅にそういったものがあるとアイデアを出しやすくなるなと思います。
私も同じく、企画を考えるときの引き出しを増やすために、国内外の気になった映像やビジュアルをファイリングしたり、積読でまだ読めていない本の表紙や目次をスマホで撮って見返したりしています。
何かのトリガーになればいいなと思い、面白そうなものは出来るだけ手元にストックするようにしています。
また、アイデアを出す時のコツとしてJさんが教えてくれたのが、「散歩をしながら考えること」でした。
ディレクターJさん電車の移動中、長風呂中、夜寝る前、といった目の前に作業机がない時の方が、むしろアイデアが浮かびやすいと感じる。あ!あと美味しいものを食べている時も。
リラックスしたり、身体を動かすことも重要ですね!美味しいものを食べている時!なるほど、五感も大切なのかもしれません!
今回のアイデア創出の話は、ほんの一例ですが、簡単にまとめると、
・まず情報収集をしてインプットから始める
・日頃から参考資料を集めておく
・AIとも話してみる
・作業机から離れることも大切
という意見がまとまりました。
アイデア創出の方法に正解はありませんが、この記事が誰かのアイデア創出の突破口になれば良いなと思います。
文:粉川翔之助(アマナ/ ムービーディレクター)
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