1906年、Mark Twainが「嘘には三種類ある。嘘、まっかな嘘、そして統計だ」という有名な言葉を残しましたが、ビッグデータの時代になり、事態はさらに複雑化しています。コンテンツマーケティングの有効性を測定できる評価基準は無限にあるように思えますが、それらは的外れなものから人を欺くようなものまでさまざまです。
コンテンツマーケティングを始めようと思っていても、何から始めればいいのかわからず困惑する方もいるかもしれません。この記事では、レポートの項目を整理して、コンテンツマーケティングのパフォーマンスを正確に測定するためのアイデアと実用的な戦略について説明します。
私たちは、シカゴで開催した#ThinkContent Tourイベントで、測定に関するブレイクアウトセッションを行いました。そこでは、大多数のマーケティング担当者が、適切な評価基準を特定するという課題に遭遇していることがわかりました。
私たちみたいな奴は何十人もいる。何十人もだ!
測定すべき評価基準の種類が何かを理解するためには、まず、通常使用されている評価基準の種類を確認しなくてはなりません。私たちの大半が聞き慣れているコンテンツの評価基準は、バニティメトリクス(虚栄の指標)と呼ばれることもあります。あなたは間違いなくそれらを見かけているはずですし、現在もそれらに頼っているかもしれません。
これらの数字はたしかに価値がありますし、それらを意識し続けるべきです。しかし、この評価基準はGoogleアナリティクスの単なる見せかけでもあります。結果を測定するには、最初にコンテンツマーケティングの目標を考えて、そこから逆算して解決していかなくてはなりません。
最終目標がフォームへの記入としているB2B企業であれば、その目標を踏まえて測定戦略を策定するべきです。コンテンツに対する顧客のエンゲージメントが目標のB2C企業は、そこから始めるべきです。ソーシャルメディアにおけるシェアオブボイスが目標であれば、そこがあなたの出発点です。あなたの状況が何であれ、「コンテンツを使って実現したい行動を考え、それを測定する」という戦略は同じです。
戦略の実施方法を説明する前に、現実的で期限内に達成でき、(最も重要なことに)実際に測定可能な目標を設定することをお勧めします。多くの場合、上級管理職からのサポート獲得が最重要課題であるため、はじめにやるべきことは、具体的でありつつも達成可能な目標に照準を合わせることです。
アトリビューションの真価を解釈する方法はたくさんありますので、自分の目標があまり高く見えなくても心配しないでください。測定がより洗練されていくにつれて、ロングテールやマルチタッチなど、興味深い測定方法が行えるようになります。しかし、コンテンツマーケティングを開始したばかりであれば、組織にとって何らかの意味がある目標に焦点を当ててください。そうすれば、継続してサポートを受けることができます。さもなければ、実現しても誰も祝ってくれないという悲しい事態が起きるでしょう。
コンテンツマーケティングの測定目標を設定するための最初のステップは、Googleアナリティクスの目標に慣れることです。目標とは、測定と追跡をしたくなるようなサイト訪問者の行動です。アナリティクスの長所は、コーディングスキルを必要としないことと、サイトに技術的な変更を加える必要がないことです。
設定もあなたが思っているよりも簡単です。たとえば、特定のページ(例:価格紹介ページ)への訪問数を目標にした場合、訪問者がそのページにアクセスするたびに行動を記録するようにGoogleに指示することができます。訪問者に特定の経路をたどって欲しいならば、ソリューションページから価格紹介ページに飛んだ数を目標として設定することができます。目的地だけを目標にする必要はなく、再訪者数やページ滞在時間など、ほぼすべてのものを目標にすることができます。また、技術的なスキルレベルに応じて、ソーシャルシェアボタンといった特定要素のクリック数を記録することもできます。
Googleアナリティクスで目標を設定することは、多くのブログ記事全体を網羅できる(実際に及んでいる)トピックなので、ここではこれ以上詳しく説明しません。ここで覚えておきたい重要なポイントは、あなたの望む成果にもとづいて評価基準を決めるべきであり、その逆をしてはならないということです。これらの目標を設定するために時間に投資することで、より有効な測定を行うことができます。
冒険に出かけるわ!
リーダーにコンテンツのパフォーマンスをレポートすると、「競合他社と比較して当社のコンテンツのパフォーマンスはどの程度ですか?」と、ベンチマークに関する質問を投げかけられるかもしれません。これはもっともな質問ですが、競合他社のベンチマークより重要な質問があります。それは、「当社の静的ページと比較して当社のコンテンツのパフォーマンスはどの程度か」という質問です。
コンテンツが達成した目標を報告するときは、比較対象を用いることが重要です。競合他社や業界のベンチマークでも良いと言えば良いのですが、まったく別の性質を持っていているため比較には適していません。現在のパフォーマンスに対して自信を持ってベンチマークできるのは、サイトの基本ページと比較したときのコンテンツのパフォーマンスです。コンテンツが静的なページよりもユーザーに取ってほしい行動を促進していると報告できるならば、あなたの勝利は目の前です。これは「平均滞在時間」のようなうわべだけの評価基準よりもはるかに堅実なので、リーダーからのサポート強化にも役立ちます。
少し時間をかけてデータを記録し、既存の資産がどのようにコンテンツマーケティングの目標を達成できるかという基準値を確立しましょう。そうすれば、現実的で到達可能な目標を設定できるはずです。
コンテンツマーケティングを開始する前に忘れてはならないのは、目標があまり重要ではないと思うならば断念すべきだということです。実証できる価値を備え、企業戦略と一致し、ユーザーの意図を示す目標を1つ掲げることができれば、競合他社よりもはるか先に進むことができるでしょう。あなたがリーダーシップを取ることができるという目標から始めると、より大きな自信を獲得できるはずです。
どんなに長い旅路も最初の一歩から始まります。コンテンツマーケティングの有効性を測定することは、それとまったく同じです。
コンテンツマーケティング担当者諸君の成功を祈ります。
Liam MoroneyはNewsCredのデマンドジェネレーションマネージャーです。
元記事「How to Begin Measuring Content Marketing Performance」は2016年1月5日にInsights.newscred.comに掲載されました。
この記事はNewsCred BlogのLiam Moroneyが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。
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