コンテンツマーケティングで成功するためには、オーディエンスについて深く理解しなければなりません。
コンテンツは、顧客との対話を開始するだけでなく、維持するものです。意味のある対話をするためには、話している相手のことをより深く理解する必要があります。
マーケティング担当者が言う「バイヤーペルソナの設定」とは、会話する相手について把握するプロセスです。
バイヤーペルソナの設定は、コンテンツマーケティングの方程式の一部に過ぎません。ペルソナを設定したら、オーディエンスがコンテンツをどのように消費するかを調べる必要があります。
少し言い方を変えてみましょう。ペルソナを設定し、彼らのバイヤージャーニーを理解し、コンテンツをバイヤージャーニーのさまざまな段階にマッピングすることは、すべてコンテンツマーケティングの成功につながるのです。どれが欠けていてもいけません。
それぞれのステップを分析してみましょう。
私はArdath Albee氏のこの説明が大好きです。「マーケティングのペルソナは、オーディエンスの主要セグメントの複合的なスケッチです。コンテンツマーケティングの目的を果たすには、オーディエンスにとって最も関連性が高く、有用なコンテンツを提供するためのペルソナが必要です」。
バイヤーペルソナを設定することは、以下のことを判断するうえで必要不可欠です。
ペルソナは全部で何人、設定しなくてはならないのでしょうか? 私は3~5人をお勧めします。これは、顧客の大部分をカバーするには十分な大きさであり、さらに具体化するには十分小さい数字です。ペルソナを5人以上持つと、コスト上で深刻な問題を引き起こす可能性があります。
私がSchneider ElectricのIT部門のコンテンツマーケティング戦略を担当したとき、私たちは、データセンタープロフェッショナル、ITプロフェッショナル、ITリセラー、施設/プラントマネージャー、経営幹部レベルのエグゼクティブといった5人のペルソナを選択しました。そのペルソナは、既存のコンテンツ、キャンペーン、予算にも関連しています。
ペルソナには、通常、以下の情報が含まれています。
しかし、あなたのペルソナは上記よりも少ない情報しかカバーしていないかもしれません。すべてのB2Bペルソナが上記すべてを必要とするわけではないからです。一般的なB2Bの購入決定には、IT部門と財務部門など3~4つの異なる部門が携わるため、B2Bブランドは特定の部門に対処するために、企業の役割別にペルソナを分類することに重点を置くと良いでしょう。
ペルソナを正しく設定するためには、時間とリソースを費やすことが重要です。不完全なバイヤーペルソナを構築すると、戦略的基盤が弱くなり、最終的にコンテンツマーケティングが失敗に終わる可能性があります。マーケティング担当者が誤った推測や勘にもとづいてペルソナを開発した場合に失敗しやすいのです。
正確なペルソナを作成するための情報はどこで入手すればいいのでしょうか? あなたのサイトの統計情報に記録されている情報から、顧客との実際の会話に至るまで、情報源は数多くあります。考慮すべき重要な情報源をいくつか紹介しましょう。
バイヤージャーニーとは、人々が製品やサービスを認知して評価し、購入するプロセスです。
それは非常に複雑になる場合があるため、私たちはいくつかの段階に単純化する傾向があります。この方法は、B2CとB2B環境の両方で有効ですが、各段階には、複数の非線形ステップがあることを忘れてはいけません。
場合によっては、さらに2つの段階があります。
コンテンツマーケティングは各段階に影響を与えることができます。私たちは、コンテンツ分析を簡素化するために、最初の3つの段階に焦点を当てますが、最後の2つの段階についても忘れてはいけません。
ペルソナを特定し、バイヤージャーニーのどの段階がコンテンツマーケティングモデルに関連しているかを定義したら、「彼らはどのようにコンテンツを消費するのが好きなのか?」「彼らが使用しているのはどのチャネルか?」といった質問が自然と湧き上がってくるでしょう。
人々をあなたの目標に近づけ、ジャーニーを通じて提供できるコンテンツをマッピングするためには、今がベストタイミングです。各段階に向けたメッセージは異なります。さらに、コンテンツ配信チャネル(ソーシャルメディア、検索、電子メールニュースレター)を各段階に関連づけたい人もいるでしょう。このように、あなたは「どの」コンテンツが消費されているかに加えて、「どこで」コンテンツが消費されているかを定義することができるからです。
各段階のヒントは以下のとおりです。
ほかにも忘れてはならないヒントがいくつかあります。時間の経過とともにメッセージとコンテンツに一貫性を持たせてください。オーディエンスの種類ごとに複数のメッセージを投げかけないでください。そして、ときどきペルソナをリフレッシュしましょう。
最後にAnna Ritchie氏の言葉を紹介します。「コンテンツマーケティングプログラムの対象がB2Bのオーディエンスか、B2Cのオーディエンスかを問わず、これまでの前提条件をもとに話すと、次のことが言えます。それは、あなたの戦略と同じように、オーディエンス自身の絶え間ない変化、進化、変容を体験するかもしれないということです。この変化は、あなたが過去に作成したバイヤーペルソナに間違いなく影響を及ぼすでしょう」。
Giuseppe CaltabianoはNewsCredのEMEAとアジアのコンテンツマーケティングアドバイザリーサービスの責任者です。
元記事「How to Create Personas and Map Content to the Buyer Journey」は2017年5月15日にInsights.newscred.comに掲載されました。
この記事はNewsCred BlogのGiuseppe Caltabianoが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。
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