vol.119
ゼロから解説! 企業のデジタルコンテンツ管理入門
社内でのデータ共有に課題やストレスを感じながらも、日々の業務に追われて整理しきれていない、うまく活用できていない、といった悩みはありませんか?
本ウェビナーでは、「何から始めて良いのかわからない」といった方にもわかりやすく、デジタルコンテンツの管理方法についてゼロから解説。そもそもなぜデータ管理が必要なのか、社内の課題をどう整理すべきか、さらにはクラウドストレージとDAM(Digital Asset Management)サービスの比較まで、詳しくお話します。アマナが提供するクラウド型コンテンツ管理サービス「shelf」運用チームの會田(あいた)伊織が、実際にデータ管理に関するご相談を受ける中で感じた、「まず初めに知っていただきたい」エッセンスをまとめました。
會田伊織(アマナ):企業活動に使われるデジタルコンテンツは「資産」だと言えます。資産というと不動産や美術品などをイメージしがちです。しかし、将来的に収益をもたらすことが期待される経済的価値は、すべて会社にとっての資産です。ですから、みなさんが日々業務の中で生み出しているデジタルデータも立派な資産になるのです。
例えば、会社のロゴやプレスリリースのイメージ写真、販促資料などのドキュメントは、条件さえ合えば別の機会に流用可能なものです。みなさんも会社の誰かが作ったデジタルデータを流用・活用した経験をお持ちではないでしょうか?
新しいデジタルプラットフォームや広告メディアが次々に生まれていることを背景に、日本における通信系コンテンツ・ソーシャルメディアマーケティングの市場規模はどんどん拡大しています。メディアが多様化し、顧客とのタッチポイントが増えると、企業活動に必要なコンテンツ量も増えます。すべてをイチから作るのではなく、過去に制作したコンテンツが使えれば、時間もお金も節約できます。また、そうした取り組みをしなくては、適切なコンテンツを供給できなくなるかもしれません。
みなさんが日々生み出しているデジタルコンテンツは、他の誰かが必要とする価値あるものです。すでにあるコンテンツをさまざまなタッチポイントで活用できれば、それらは収益を生み出す資産になるのです。そのような価値を理解し、活用を意識することがデジタルコンテンツ管理の第一歩となります。
デジタルコンテンツが「管理されている」とは、どういう状態をいうのでしょうか? 使うべき人が、使うべき時に、適切に使うことができるのが、データが管理された状態だと言えます。とはいえ、そんな状態を作りましょうと言われても、何から始めればいいのか迷ってしまいます。そんな時、ヒントにしていただきたいのが「DAM」という考え方です。
DAMとは、Digital Asset Managementの略称で、デジタル資産管理における一連の活動や概念を示す言葉です。データを収集し、文字情報をつけて管理・分類し、検索可能にすることで活用につなげる。それがDAMの基本的な流れです。
DAMが徹底されることで、データがルールに則ってわかりやすく一元管理され、誰でも最新のバージョンにアクセスすることができます。データ作成者以外の人も、任意のデータを検索で見つけ出して必要な時に使うことができますし、またアクセス管理をすることで使ってはいけないデータを使用不可にすることもできます。
例えば、日々の業務の中で「この画像をSNSで使用していいかわからない」という場面があるとします。そんなときデータの素性が文字情報でわかりやすく表示されていれば利用条件で迷うことは少なくなるでしょう。データ活用の場面をDAMの5つの要素に当てはめて整理すると、何が管理上の課題なのか見えてきます。DAMは、組織内のデータを資産化する仕組みなのです。
デジタルコンテンツを格納して安全に使用できるという点では、両者に違いはありません。ただ、どのタイミングで、どのような共有を行いたいのかによって、どちらのシステムがより適しているかが変わってきます。
クラウドストレージは、限られた期間に限られたユーザー内で頻繁にデータをやりとりする場合に適しています。対して、DAMシステムは、データが作成者の管理下から離れたところで長期保管され、なおかつ幅広いユーザー間で活用される場合に適しています。両者の違いは機能面にもよく表れています。
企業の資産としてのデジタルコンテンツ管理を考えるなら、データ制作後に安全で積極的な活用ができるべきだと思います。クラウドストレージは、データに付帯できる文字情報が少なく、そのため検索やカテゴライズがやや不自由です。個人が自由に運用できるよう設計されているので、会社全体で運用ルールを設けても徹底させづらい側面もあります。こうした特性上、個人での運用や短期のプロジェクトにおいては便利ですが、中長期にわたってデータを資産として管理するには不十分だと言えるでしょう。データが制作者の手を離れた後も、企業の資産として管理活用される場合はDAMの専門ツールを使うのがおすすめです。しかし、最近「DAMか、クラウドストレージか」という二者択一とは別の動きも現れました。
クラウドストレージは日本企業の45%超、大企業では75%が導入している、もはや当たり前のシステムです。私たちアマナが商談を行った企業様においても約40%がクラウドストレージを導入していました。そうした企業からデータの管理について相談を受けることもしばしばです。とはいえ、いまさらクラウドストレージを業務フローから切り離して、DAMシステムを導入することも難しい。そこで生まれてきたのが「DAMシステムとクラウドストレージのハイブリッド化」という選択肢です。
ハイブリッド化とは、つまりストレージの検索システムとしてDAMを利用するというものです。そのようなニーズに応え、アマナのDAMサービス「shelf」ではストレージサービス「box」と連携するプラグインを開発中です。コンテンツをshelfに登録すると、自動でbox内にも格納されます。クラウドストレージの中に入ってしまうと見つけにくかったコンテンツにも、DAM=shelfを検索エンジンとし、shelf上でスムーズに検索ができます。プレビューや付帯の文字情報をみて利用判断を行い、必要に応じて1クリックでboxのデータにアクセス、ダウンロードができます。それぞれのいいとこ取りが、ハイブリッド化という選択肢なのです。
企業の資産管理という視点で、デジタルコンテンツ管理を検討されてはいかがでしょうか? DAMシステムについて疑問や質問がある方、もっと詳しく知りたい方はアマナまでお気軽にお問い合わせください。
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次々と増え続ける写真、動画、ドキュメントなど。企業にとって大切なコンテンツを分かりやすく可視化し、データ共有や検索機能を使って効率的にストレスなく管理できるコンテンツマネジメントサービスです。クラウドサービスなので時間と場所を選ばず、離れた拠点との情報共有やデータのやりとりがスムーズ。リモートでも安心・安全なコンテンツ共有。コンテンツ資産の積極活用を支えます。