新年度の第一四半期は、マーケティングチームがコンテンツを評価し、検索、コンバージョン、収益化のためにコンテンツを最適化する機会を見つけるプライムタイムです。あなたのチームは、戦略的・戦術的な施策を調整するために文書化されたコンテンツ戦略を持っているでしょうか。おそらく、スプレッドシートのテンプレートとコンテンツ監査ツールを組み合わせてコンテンツのインベントリと評価を行うことで、コンテンツ監査の実行方法を検討したこともあるでしょう。
ところで、ブランド固有の目標と戦略に向けたコンテンツ監査を行う適切な方法とは何でしょうか?以下より、コンテンツ監査のアプローチ調整方法を5つご紹介しましょう。
コンテンツ監査は、公開されたコンテンツのインベントリを取得するだけではありません。最初のステップは、コンテンツから何を学びたいかを正確に把握することです。分析に要する労力と同様に、何を求めているかを理解していなければ、データの中で迷子になるでしょう。コンテンツマーケティングのイニシアチブの進捗状況に応じて、監査の目標は異なります。
たとえば、コンテンツプログラムが新しいまたは1年未満の場合に監査で回答した方が良い質問がいくつかあります。
プログラムが稼働中でも、改善と最適化の方法を査定する準備ができている場合は、以下のような追加的な質問が施策の改善に役立ちます。
ほとんどのコンテンツ監査では、基準レベルで正確に理解するために、ある程度のスクレイピング、プリング、クローリング(クロール)、またはその他の不快な響きの動詞が必然的に伴われます。腕まくりをする前に、各ツールがどのような情報を入手できのるか、時間をかけて理解してください。これにより、最終的には間違ったツールを選択する(または全く使用しない)ことによる苦労を免れることができます。
Screaming Frogは、ドメイン内すべてのURLを引き出すために使用されるツールです。また、ステータスコード(壊れているリンク、リダイレクト等)、メタデータ(ページタイトル、説明、キーワード)、およびコンテンツデータ(即ち、アウトリンク、単語数)も提供しているはずです。
一方、URLプロファイラーのようなものは、外部ツールを統合してより深い分析を提供することができます。FleschKincaidスコアは読字困難の理解に役立ち、Googleアナリティクスのデータはページのパフォーマンスの理解に役立ち、Mozランクはページの権限を理解するのに役立ちます。
監査には非常に時間がかかる場合もあります。目標に合わせてリソース(時間、お金)を調整することで、監査へのアプローチ方法が定まります。
わずかな予算しかない場合は、無理をして失敗をしないように、無料ツールを活用する、監査するコンテンツの量を制限する(幅広さと深さ)など、ヒューマン分析に依存したいと考えるでしょう。
WooRankとHubSpotのWebsite Graderは、数少ない信頼できる無料の高速コンテンツ監査ツール(または、少なくとも無料トライアルで必要なものを入手できるツール)を提供しています。
迅速なコンテンツ監査を実施するヒント
時間に制約があるのなら、サンプルサイズを選択し、より大まかな評価基準で手動分析を行いましょう。
すべてを完全に監査せず、対象のサンプルサイズを選択することによって、コンテンツに関する多くのインサイトを提供しつつも、必要な作業量を削減することができます。ハブの初期データのクロールを実行して存在する合計ページ/URLの数を把握した後に、Raosoftなどのツールを使用して小さめの数を定義することにより、代表的なサンプルサイズを決定することができます。その数値を念頭に置いて、ビジネス目標や主要テーマに基づいてサブグループを定義し、監査する最終グループを選択してください(より多くのサンプルサイズをコンテンツの最優先カテゴリーに割り当てる場合もあります)。
品質を犠牲にせずに時間を削減するもう1つの領域は、手動による分析の深さと構造にあります。自動化されたコンテンツ監査ツールは、追加設定なしで膨大なインサイトを提供できますが、特異性のレベルに欠けるため、設定した質問の一部に回答する場合としない場合があります。そのため、一部で手動分析を組み込む必要があるでしょう。
各項目にコメント用の列を追加したいと考えるかもしれませんが、個々の目標にもとづいて監査テンプレートを設定することで作業が劇的に簡素化されます。たとえば、コンテンツが実用可能かどうかを知りたい場合は、監査ワークブック(スプレッドシートですが)に1列追加して、「Actionability(実用可能性)」を1〜3の段階、または「はい/いいえ」で評価しましょう。バイナリフィードバックが単純化され過ぎているように見えますが、チームが実行可能な改善事項に優先順位を付けるために必要となる、総体的なタイプの視野を提供できます。
時間をかけて独自のビジネス目標にもとづくデータを抽出・分析したら、監査を持ち帰りましょう。スプレッドシートは詳細をきめ細かなレベルで提供してくれますが、レンズに焦点を合わせるために1〜2時間かけることで、チームが物事を大局的に捉えることができるようになります。これこそピボットチャートの魔法の出番です(この時こそ、VLOOKUPSに精通する友人をつかまえるとき - もしくは、Google検索の出番です)。
チームが「どのコンテンツがオーディエンスの共感を呼んでいるか」を知りたいなら、(Googleからのインサイトを手動分析と組み合わせた)「オーディエンスのペルソナが1ページあたりに費やす平均時間」または(URL プロファイラーとScreaming Frogから得たインサイトまたは手動分析を組み合わせた)「カテゴリー別ソーシャルシェア」を示す棒グラフを作成するかもしれません。
この段階では、チーム特有の目標と優先順位を理解することが重要です。ことわざにもあるように、「if you don’t know where you’re going, any road will get you there(どっちへ行きたいか分からなければ、どっちの道へ行ったって大した違いはないさ)」。このようなチームの足がかりとなるデータの視覚的な総和内容を考慮して、意図するコンテンツを取得してください。
準備ができたら、測定可能なアクションを促進するようにしてください。要約したプレゼンテーションを共有し、反復するためにロードマップを作成し、説明責任を実施することが成功のカギです。
収集したデータポイントにもとづいて、チームが確立した質問に関連する重要なインサイトを5項目または6項目選んで強調しましょう。そして、現在のステータスに関するレポート、活動に対する推奨事項、および改善を追跡するために提案されたKPIを使用して、各領域における調査結果を要約してください。
インサイトを共有したら、ミーティングを開催し、組織内の知識のギャップや仮定を明らかにします。次に、活動計画についてチームと話し合いましょう。誰がどの領域を受け持つのか、どの指標を考慮するかを共有し、文書化します。最後に、分析を補足しているデータポイントに不足がないか注意して、次の監査ではもう一段、深い層でインサイトを得ることができるようにしてください。
ロードマップが手元にあれば、あなたのチームはコンテンツを最適化するために必要なものをすべて揃えられるでしょう。
Katie Del AngelはNewsCredのシニアコンテンツストラテジストでした。
元記事「Five Ways to Run a Tailor-Made Content Audit」は2019年4月16日にInsight.newscred.comに掲載されました。
この記事は、NewsCred BlogのKatie Del Angelが執筆し、NewsCredのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。
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