【2019年版】Facebookのマーケティング戦略を策定するための4つのヒント

Valeriy_G

Facebookが犯した数々の不祥事は広く知られていますが、多くの企業は依然として効果的なFacebookマーケティング戦略を切望しています。

Facebookがあなたのブランドにふさわしい場所かどうかは、すでに検討し終わっているはずです。若いユーザーは、15年前に誕生したFacebookから離れ、より画像ベースのSnapchatや(Facebookが所有する)Instagramへと軸足を移しています。しかし、ユーザーの注目を集める競争が激化しているにもかかわらず、Facebookは相変わらず全世界で月間23億2,000万人のアクティブユーザーを擁しているのです。

この記事では、2019年にブランドがFacebookの計画を立案する際に考慮すべき4つの事項を紹介します。

 

自社のオーディエンスについて理解すること

このことは、Facebookマーケティング戦略を立案する準備段階で注意を払うべきもっとも重要な要素です。ソーシャルメディアとはつまり、まさに「ソーシャル」であるということです。つまり、人々について理解し、正確なオーディエンスデータを把握したうえで戦略を立てなければなりません。マーケティング担当者は、マーケティング戦略を立案・実施する前に、ターゲットオーディエンスについて徹底的な調査を行う必要があります。

マーケティング担当者は、Facebook独自のインサイトツールを使用することで、定期的に自社コンテンツを閲覧してエンゲージしているオーディエンスの種類を把握し、インプレッションに関する情報を収集することができます。このツールによって取得できるデータは、ユーザーの年齢、職業、学歴、居住地などです。これによってブランドは、さまざまなデータをつなぎ合わせて、自社オーディエンスの全体的なイメージを掴むことができるのです。

マーケティング担当者は、この調査を実施する際、特殊なソーシャルリスニングツールを利用することで、マーケティングキャンペーンの反応までも収集することもできます。こうした情報を把握できると、オーディエンスのニーズや彼らがブランドに対して持つ期待感について深く理解し、それに応じて今後のメッセージを調整できます。

 

前もって目的を決めること

新たなFacebook戦略を実行する前に、ブランドが達成すべき重要な目的を決めておきましょう。明確で合意された目的を持っておけば、チームがそれぞれの仕事に集中し、より優れた成果を上げることができます。

ブランドは目的を設定する際に、オーディエンスの期待に沿った現実的な目的を考えなければなりません。たとえば、「インターネット上で拡散されること」は誰もが望むことですが、それは目的として設定することはできません。ブランドは「いいね」や反応に気を取られてしまいがちですが、公開したコンテンツによって売上やブランド認知度を高めることができなければ意味がないからです。ターゲットオーディエンスについて収集した情報から、彼らを満足させられるような目的を調整しましょう。

目的を持っておくことは、後でブランドにとって有利です。明確な目標を設定してその目標にこだわることで、Facebookマーケティング戦略を測定することができ、業績が予想を下回ったとしても、その理由や改善策を導き出すことができるからです。

Contikiのソーシャルメディア&インフルエンサーマネージャーであるNatalie Siagian氏は、オーディエンスエンゲージメントの重要性や、どの目標が共感を呼ぶかを認識する重要性について触れました。「目標の認識によって、オーディエンスとの関係を構築し、本質的にブランド認知度を向上させる仕組みを理解することができます。コンテンツにエンゲージしてくれる人がいなければ、そのコンテンツはブランドにとって事実上無意味です。そのため、私たちは、シェア・コメント・いいね・反応の観点からエンゲージメントを評価しています」。

前述しましたが、ソーシャルメディアマーケティング担当者は、すべてのビジネスページ/アカウントにインストールされているFacebookのインサイトツールを利用すべきです。このツールが教えてくれる結果の信頼性に関してはマーケティング担当者の間で賛否両論がありますが、コンテンツの定性的・定量的なパフォーマンスの優れた尺度になることは確かです。ブランドは、このツールを利用することで、自社の事業計画を構築したり、計画に反映させたりすることができます。

 

コンテンツ

「戦略がなければ、コンテンツは単なる有象無象であり、世界はそんな有象無象で溢れている」。

カナダのライター・Arjun Basu氏によるこのステートメントは、世界中のコンテンツチームが使う言葉ですが、ブランドのFacebookマーケティング戦略を決定する際には真実となります。広告や不要な投稿が急増したため、オーディエンスをうんざりさせてきたFacebookは多くの批判を浴びてきました。品質と数はどちらが重要かという議論がありますが、コンテンツにとって重要なのは絶対的に品質です。投稿する頻度が高すぎると、ブランドページが雑然としたまとまりのないものになり、適当な印象を与えてしまいます。誰でも良いわけではなく、ブランドは適切なオーディエンスを求めているはずです。

Facebookマーケティング戦略の中で公開するコンテンツを決める際は、コンテンツカレンダーを準備すると便利です。多くのマーケティング担当者は、コンテンツカレンダーを作成すると、融通が利かず、真正ではないコンテンツが生まれると感じていますが、実際はその逆です。コンテンツカレンダーを使えば、ソーシャルメディア/マーケティング担当役員は、公開したいコンテンツを調査して、巧みに組み立て、もっとも有効なコンテンツや最適な公開・配信方法を判断することができます。公開するコンテンツを事前に決めておくことで、ブランド最大の強みを引き出すもっとも効果的な戦術について、時間をかけながら真剣に考えることができるのです。

また、オーディエンスは、自社製品の押し売りをしてくるページに興ざめします。絶えず売り込んでくるようなコンテンツは好かれません。Facebookのインターフェースは顧客とのやり取りに適していますし、オーディエンスとつながる上で最良の方法の一つはコンテンツを使用することです。単に製品を売り込むだけでなく、その分野の専門家として位置づけましょう。化粧品会社のLushは、イギリスのソーシャルネットワーク上で存在感を発揮する前から、高い評価を受けていました。同社は、気候変動に関するブログのリンクを紹介し、動物の権利擁護キャンペーンを実施し、自社の価値観を反映した慈善団体や理念を宣伝してきたためです。これによって、同社は人間味に溢れたブランドになり、エンゲージメントレベルが高いオーディエンスをソーシャル上で誘致・構築することができたのです。

インフルエンサーマーケティングの効果に疑問を持っている人は多いものの、インフルエンサーを活用することはいまだ現実的なマーケティング戦術です。しかし、その戦術を変えることも必要です。有名人や人気があるインフルエンサーにサポートを求めるのではなく、マイクロインフルエンサーを活用し、ニッチな分野でよりオーガニックなトラフィックを誘致するブランドが増えています。これは、透明性を高めつつ、売上を伸ばすための動きです。ある調査によると、小規模のインフルエンサーの方がより多くのエンゲージメントを誘致し、より優れた成果をもたらすそうです。マーケティング担当者は、インフルエンサーとの連携を段階的に進めることで、Facebookプラットフォーム上で彼らの力を活用できるでしょう。通常、インフルエンサーマーケティングはFacebookよりもInstagramの方が効果は高いですが、だからといってInstagram戦略を強化する手段としてFacebookが役に立たないというわけではありません。

特別な機能

Facebookは特別な機能をいくつか備えていますが、自分のブランドに合ったものを使いましょう。Facebook Messengerの直感的なインターフェースは、ブランドが消費者と直接話す上で有効です。最近の調査によると、ソーシャルメディアユーザーはソーシャルの没入型体験への関心が高いため、ブランドはAIやチャットボットの開発を進めて、オンライン上で消費者と対話すべきかもしれません。Facebook Messengerはこういったトレンドに非常に適しています。

一方、Facebook Storiesには疑念が向けられています。これが有用な選択肢だと感じるマーケティング担当者もいますが、Facebook Storiesは一般人からも批判を受けているのです。Instagramの模造品だと見なされ、多くのインターネットミームやジョークが拡散して嘲笑の的になっています。Instagramを所有しているのはFacebookですが、ユーザーはそれらを別々のプラットフォームと見なしており、徐々にFacebookから離脱してInstagramへと移行しています。そのため、Facebookは子離れできない恥ずかしい親のような印象を与えてしまうのです。

Facebookマーケティング戦略との関連性が高いもう一つの機能は、優れたスケジューリングツールです。他のプラットフォームでは、予約投稿を行う際に他のツール(例: TwitterのTweetDeckやInstagramのHootSuiteやSprout Socialといったサードパーティサイト)を使用しなくてはなりませんが、Facebookは予約投稿が簡単にできます。この機能によって、コンテンツカレンダーに沿ったスケジュールの実現がはるかに簡単なものになります。

2018年、Facebookは数々のスキャンダルに見舞われましたが、Facebookのリソースを過小評価することはできません。今年、Facebookは、自社のメッセージングサービス(Messenger、WhatsApp、Instagram)の統合を検討していると発表しました。Facebookは、すべてのメッセンジャー製品を一つにまとめることで、複数のアプリケーションをまたがるメッセージングを実現しようとしています。マーケティング担当者は、こうしたメッセンジャーアプリにわたる広告のサポートを歓迎するでしょう。

Facebookは、「ダーク広告」や「ダークポスト」の推進というマーケティング戦略を展開する上で優れたプラットフォームです。JustEatのソーシャルメディアリードであるRachel Kneen氏は、この記事で「投稿の操作」と「関連性」との微妙なバランスについて説明しています。「必要な情報を人々に提供するために、責任ある方法で人々に関するデータを活用するにはどうすれば良いのか」と彼女は尋ねています。ダーク広告とは、ターゲットを絞った広告のことで、選ばれたオーディエンスにのみ表示されます。ダーク広告はブランドページやフィードには表示されないため、広告プロセスがより合理化され、広告主とそのフォロワーの双方にとって見た目がすっきりしたフィードを生み出します。

 

この記事はThe DrumのEmma Mulcahyが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

元記事「4 Tips for Planning Your 2019 Facebook Marketing Strategy」は2019年5月1日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

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