組織のあるべき姿を可視化する、未来志向の社内コミュニケーション戦略

vol.77

Internal Communication Camp 社内コミュニケーションを活性化する コンセプト発掘ワークショップ

Text by Tomoko Sato

働き方の多様化やリモートワークの広がりで、会社と社員、社員と社員のつながりが弱まることを懸念する声が聞かれます。社内コミュニケーションの重要性を理解しながらも、「うまく促進できていない」「どのような施策を打てばいいのかわからない」という声が、企業担当者から聞こえています。本質的課題を把握し、進むべき方向性の可視化をするにはどうすればいいのでしょうか。

すべては企業の”WILL”が個に伝わるために

社内コミュニケーションの重要性を理解しながらも、「うまく促進できていない」「どのような施策を打てばいいのかわからない」という声が、企業担当者から聞こえています。
コミュニケーション活性化のプロジェクトを立ち上げたものの、「組織内で方向性が共有されにくい」「課題を発見できない」「アイデアをうまく整理できない」などの理由で、具体的な施策の発案までたどり着かずに終わってしまうこともあります。

ところで、なぜ社内のコミュニケーションを活性化させたいのでしょうか。原点に立ち返ると、「会社を強くするため」ではないでしょうか。会社の力を強くするには、組織の力を強く、組織の力を強くするには、個の力を強くする必要があります。そのためには、組織のありたい姿=組織の”WILL”が個に伝わらなければなりません。

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また、社内コミュニケーション施策を考えるとき、多くは課題ドリブンになる傾向があります。このような負の解消から施策を考えたとしても、出されるアイデアは打開策にとどまり、組織のありたい姿であるWILLはうまく伝わりません。

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前向きな力で社員を引き上げるためには、この先どういう会社になりたいのか、組織のWILLを発見することが先決です。

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 組織の本質的な課題やWILLを引き出すところから、施策のアイディエーション、その具現化までは、100社あれば100通りのソリューションがあります。その一端を体験するワークショップを開催しました

ワークショップで、未来志向のコンセプトを発掘

「社内コミュニケーションを活性化するコンセプト発掘ワークショップ」には、多業界・多業種の10社10チームが参加。オンラインホワイトボードMiroを活用して、企業ごとに社内コミュニケーション施策の設計に向けた発散とアイディエーションを行いました。各チームにアマナの社員が入り、企業の課題と進む方向性の可視化をサポートします。

まずは棚卸しです。自社の「ビジネス」「人材」「文化」の3軸に対して「捨てるコト」「活かすコト」「生み出すコト」を考えます。個人の考えをチームで共有しながら、情報の整理まで行います。アイデアを共有することで現状を知り、問いを立てて議論し、各社のありたい姿“WILL”を紡ぎ出していきます。そこから、インターナルコミュニケーションのテーマやコンセプトを言語化・可視化して、具体的な施策のアイデアを生み出すのがワークの流れです。

本来は数カ月かけてプロジェクトを進めます。具体的なアイデアに至るには短すぎる時間でしたが、フローの一部を体験することで、今後の活動のヒントを見出すことができたのではないでしょうか。特に複数の企業が参加した今回のワークショップでは、他社の考えや取り組みを聞いて自社と比較や共通課題の確認もできたようです。

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共通認識で考え、議論を進める場づくり

今回のワークショップが、個々のアイデアを発散してグループで共有する機会になり、自社の方向性やあるべき姿をあらためて考え、議論する場となったことは、参加者の感想からも窺われます。

 「企業理念と事業をつなぐにはどうしたらいいか」「経営層と現場の距離を縮めるにはどうしたらいいか」「古い企業体質を変えたい」「事業部の壁を取り払いたい」など、自社と他社が持つ同じような課題に共感するワークショップになりました。

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組織の本質的な課題やWILLを引き出すところから、施策のアイディエーション、その具現化までは、100社あれば100通りのソリューションがあります。

コミュニケーションの変革をクリエイティブで実現するアマナでは、クリエイティブのナレッジを活用して企業の課題解決を支援しています。今回は、最近、相談が多く寄せられている「インターナルコミュニケーション」をテーマに、amana CREATIVE CAMPの体験版としてワークを行いました。第三者的な視点と集合知を持って、コンセプト開発からアウトプットまで、組織の実現したい姿に向かって伴走しています。

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