実は国によって違うんです! 著作権の保護期間はどのくらい?

今さら聞けない著作権の基礎を解説する「クリエイターのための著作権解説」、第4回は「著作権の保護期間」について、詳しく見ていきましょう。著作権の保護期間は、実は国によって違いがあります。保護期間が異なる国の著作物を使用する場合は、注意が必要です!
※2020年11月10日更新

Q.著作権の保護期間ってどのくらい?A.日本では、原則的に著作者の死後70年となります。

環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律(TPP整備法)による著作権法の改正により、2018年12月30日から著作権の保護期間は原則的に著作者の死後70年に延長されました。

各著作物の著作権保護期間一覧

なお、法律が施行された2018年12月28日以前にパブリックドメインとなったものに関しては保護期間は延長されません (2018年12月29日時点で著作権が消滅していないものは保護期間が延長されます)。

 

Q.海外の著作物はどうなるの?

A.著作権保護期間は国によって異なりますが、原則的には使用他国の法律に従うことになっています。

著作権の保護期間は国によって異なりますが、主流は欧米諸国の「著作者の死後70年」です。日本も環太平洋パートナーシップ協定の締結を機に著作権法が改正され、著作権保護期間が70年に延長されています。もっとも長いところではメキシコの「100年」があります。

保護期間が異なる国の著作物を使用する場合、基準となるのはベルヌ条約などの国際条約です。日本はベルヌ条約に加盟しているので、条約の原則に基づいて使用する国の法律(日本国内での使用であれば70年)に従うことになりますが、インターネットなど使用地の特定が難しい場合や、グローバルキャンペーンで使用する場合には、本国での保護期間を考慮した方がよいでしょう。

また、第二次世界大戦時の連合国および連合国民に対しては、「戦時加算」という約10年の保護期間の加算がありますので、そちらも注意が必要です。

たとえば、71年前に亡くなった日本人写真家の作品を使用する場合。日本では死後70年以上経っているためにパブリックドメインとなり自由に使用できます。一方もっとも著作権保護期間の長いメキシコでも「著作権保護期間の相互主義」によって、最長でも本国での保護期間以上に保護する必要がないとされることから、パブリックドメインとなります。

逆に、71年前に亡くなったメキシコ人写真家の作品を使用する場合。メキシコでは保護期間中のため自由に使えませんが、日本国内での使用では死後70年以上経っているため、原則的に自由に使用できます。一方で、71年前に亡くなったアメリカ人写真家の作品を使用する場合、アメリカではすでに保護期間を経過していますが、戦時加算によりさらに約10年5ヵ月の保護期間が加算される場合があるので注意が必要です。

著作物等の保護期間の延長に関する文化庁の見解についてはこちら(戦時加算については問9参照)。

 

まとめ

・ 著作権保護期間は、原則的に「著作者の死後70年」。

・ 海外の著作物を使用する場合は、使用する国の法律に従う。

・ 著作者の死後70年以上経っていても、著作者によっては戦時加算を考慮する必要がある。

 

 

著作者や使用する国によって異なる著作権の保護期間について、理解の手助けになったでしょうか? 次回もお楽しみに!
※2020年11月10日更新

 

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